ドイツ・ロマンティック街道の珠玉の中世都市、ディンケルスビュールが素敵すぎる!

ドイツのロマンティック街道といえば、あまりにも有名なドイツの観光街道。

なかでも有名なのは「中世の宝石箱」と呼ばれるローテンブルクですが、ロマンティック街道には他にも素敵な街がたくさんあります。

城壁に囲まれた美しき中世都市、ディンケルスビュールをご紹介しましょう。

ディンケルスビュールはローデンブルクからロマンティック街道バスで約50分。旅客列車が運行していないこともあって、ローデンブルクに比べると観光客の姿も少なくのんびりとした空気が漂います。

街のモットーは「川と草地のロマンティック」。その名の通り、森やヴェルニッツ川を抱く情緒的な風景に心癒されます。

城壁に囲まれたディンケルスビュールの旧市街への入り口となるのが、鮮やかなオレンジが目を引くヴェルニッツ門です。現在の市壁の建設が行われたのは1372年のこと。石造りの門から漂う中世都市の雰囲気に胸が高鳴ります。

ディンケルスビュールは帝国自由都市として手工業や交易で繁栄した歴史をもち、三十年戦争や第二次世界大戦といった幾多の戦いを経ながらほとんど戦災を受けていません。そのため中世の風情をそのまま残す美しい街並みが保存されているのです。

7月中旬に開催されるかわいらしい子どもたちが主役の子供祭り「キンダーツェッヘ」はこの街の代名詞。三十年戦争下で、ディンケルスビュールの街を占領し破壊しようとしたスウェーデン軍の隊長に懇願し、街を破壊から救った子供たちを記念して行われるお祭りです。

街の中心がマルクト広場。マルクト広場周辺には木組みの建物をはじめとした個性豊かでカラフルな建物が並んでいて、思わず歓声を上げてしまいそうなほどの可愛らしさです。

ひときわ目を引くのが、「ドイチェス・ハウス」という切妻屋根の木組みの建物。1440年頃に建てられたもので、現在はホテル兼レストランとして営業しています。数ある木組みの建物のなかでも、これほど細工が細やかなものは珍しく、その美しさに目を奪われます。

マルクト広場に面して堂々たる姿を見せているのが、ロマネスク様式の塔をもつ聖ゲオルク教会。

教会建築の名人、ニコラウス・エーゼラーによって1448年から1499年にかけて建てられました。ホール型教会として名高く、アーチが幾重にもつながる天井の曲線美は芸術的です。

塔には有料(1.5ユーロ)でのぼることができ、塔の上から眺めるディンケルスビュールの街並みは最高!

周囲の緑と歴史ある建物の数々とが調和したメルヘンチックな街並みに心ときめかずにはいられません。日ごろ見ている日本の風景とはまさに別世界ですね。

いたるところに色とりどりの歴史的建造物が並ぶディンケルスビュールの街は、細い路地にいたるまでとことん歩き尽くしたくなります。

なんだか心がほっとするような古い井戸、タイムスリップしたような気分になれる城壁の周辺…この街は切り取りたくなるシーンに溢れています。

行けばきっと魅了される中世都市ディンケルスビュール。訪れた人は、いつの間にかこの街に不思議な愛着を抱いていることに気づき、去りがたい気持ちになるのです。

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