世界遺産の街の象徴、バンベルク大聖堂はドイツ屈指の文化遺産

多くの街が戦争の被害を受けたドイツにあって、戦禍を免れ1000年以上前の街並みを残しているのがバンベルク。「バイエルンの真珠」とうたわれ、ドイツ屈指の保存状態を誇る中世の街は「バンベルク市街」として世界遺産に登録されています。

11世紀の神聖ローマ皇帝ハインリヒ2世の時代には宮廷が置かれ、司教都市としても繁栄した輝かしい歴史を持つ街です。

そんなバンベルクのシンボルとして威容を見せているのが、街を見下ろす高台に建つバンベルク大聖堂。ドイツで最も重要な文化遺産のひとつです。

最初の大聖堂は、1012年にハインリヒ2世の命により建設されましたが、火災により焼失。現在の大聖堂は当初よりもさらに大きな建造物として、1237年に完成したものです。

当時は、フランスで確立されたゴシック様式大聖堂建築がドイツにも伝わってきた時代。後期ロマネスク様式からゴシック様式への建築様式の移行過程が見られます。

高さ約81メートルの4本の尖塔をもつどっしりとした外観は、さすがの貫禄。司教都市として発展したバンベルクの誇りを感じさせます。

正面入り口である「慈悲の門」に刻まれた繊細な彫刻は見事。

外観も印象的ですが、バンベルク大聖堂が有名なのは、むしろ「芸術品の宝庫」とでも呼ぶべき内部です。

なかでも必見なのが、東の内陣に置かれている「バンベルクの騎士」像。1235年ごろに作られた像で、作者はわかっていないものの、バンベルク大聖堂きっての貴重な芸術作品です。

騎士のモデルが誰かは定かではありませんが、ハインリヒ2世の妹ギーゼラと結婚した、ハンガリー王シュテファンではないかと考えられています。気品と風格を漂わせる姿が印象的ですね。

「バンベルクの騎士」と並んで注目すべきが、東側の聖壇の階段のそばにある石棺。バンベルク大聖堂を建設した皇帝ハインリヒ2世と、その妃であるクニグンデが眠っています。そう、バンベルク大聖堂は、ドイツで唯一のローマ皇帝の墓所でもあるのです。

この大理石の棺に彫刻を施したのは、中世ドイツが生んだ「天才」と称される彫刻家、ティルマン・リーメンシュナイダー。この石棺はリーメンシュナイダーの代表作とされています。

ハインリヒ夫妻と、二人にまつわる伝説を描いた臨場感あふれる彫刻は圧巻。威厳漂うその姿に思わず見入ってしまいます。

主祭壇が置かれている内陣。石の重厚感を生かした質実剛健なロマネスク様式です。派手さはありませんが、素朴な力強さにドイツらしさが感じられます。

ほかにも、小さいながらもその立体感に目を見張る木の祭壇や、キリストが描かれたドームなど、バンベルク大聖堂内は見どころ満点。

ドイツでも指折りの珠玉の世界遺産の街、バンベルクが誇る大聖堂。それは、世界遺産の街を代表するにふさわしい、特別な芸術的価値がつまった遺産なのです。

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