100年前にタイムスリップ!ペナン島に同姓の人々が水上で暮らす集落があった

歴史的な街並みが世界遺産に登録されているマレーシア・ペナン島の中心都市、ジョージタウン。ここに一風変わったスポットがあります。それが、同姓一族の伝統水上家屋(クラン・ジェティ)。

ペナン島の海の玄関口「ウェルド・キー」に隣接して、海に突き出した橋に同姓の一族が暮らす水上集落が広がっています。

ここに暮らす人々は、中国の福建省からペナン島へと渡ってきた中国系移民の子孫で、19世紀末にこの桟橋で暮らし始めました。周一族の橋、陳一族の橋、李一族の橋など、氏族ごとにまとまって生活を送っています。

この水上集落は当局に汚いスラムのように見なされていたため、絶えず取り壊しの危機に直面してきました。実際に1930年代から2006年にかけて、複数の桟橋が取り壊されています。

2008年にジョージタウンが世界遺産に登録されてからは、文化遺産として大切に保護されていますが、世界遺産登録がなければ、さらなる取り壊しが進んでいたかもしれません。

ペナン島の近代化に逆行するかのような同姓一族の伝統水上家屋ですが、いまでは他にはないユニークな光景や雰囲気を味わえる場として人気の観光スポットになっています。

ウェルド・キ―から最も近いのが、林一族の橋。ここに水上集落があると知らないと、お寺があるだけだと思って通り過ぎてしまいそうですが、お寺の奧に桟橋があります。

高床式の木造家屋に板張りの桟橋。民家の前には布団が干してあったりと、生活感たっぷり。

近代化著しいジョージタウンにあって、こんな場所があったのかと驚かずにはいられません。バックの近代的な建物とのコントラストが鮮烈です。

林一族の橋の隣にあるのが、周一族の橋。75軒の家がある最大規模の桟橋です。氏族の橋にはそれぞれに寺院が設けられており、中国系の人々の信仰心の篤さが感じられます。

アートの街・ジョージタウンらしく、ストリートアートも。

桟橋に足を踏み入れると、土産物屋やジュースバー、アイスクリームショップ、ラーメン屋までもが並び、驚くほど賑やかです。

暑いマレーシアの街歩きは体力勝負。フレッシュフルーツジュースでエネルギーをチャージしてみてはいかがでしょう。

周一族の橋は、他の桟橋に比べると観光地化されていますが、人々の生活が垣間見えるのどかな雰囲気は健在です。

陳一族の橋を隔てて、周一族の橋の先にあるのが、李一族の橋。

周一族の橋ほど観光地の雰囲気はありませんが、建物が最も美しいのがこの桟橋です。色とりどりの家々が並ぶ光景はなんともフォトジェニック。

ゆったりとした時間が流れる桟橋を歩いていると、タイムスリップしたかのような気分が味わえます。

同姓一族の伝統水上家屋を見学したら、集落が見渡せる寺院に行ってみましょう。それが、楊一族の橋のほど近くにある玄母殿。水上に建つ大きな寺院です。

海に面したロケーションは開放感満点。寺院の2階からは、水上集落が一望できます。

近代化の波を受けつつも、一族の絆と昔ながらの生活を守りぬいてきた同姓一族の伝統集落。ジョージタウンで最もユニークな街歩きスポットといえるでしょう。

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