「視覚的音楽」といわれる祭壇とリトアニア・ヴィリニュスの絶景が楽しめる、聖ヨハネ教会が美しい

リトアニアの首都ヴィリニュス。世界遺産に登録されている旧市街「ヴィリニュス歴史地区」で最も大きな建物がヴィリニュス大学です。

1579年に創設されたヴィリニュス大学は、この地方ではクラクフのヤギェウォ大学、ケーニヒスベルクの大学に次ぐ古い歴史をもつ由緒ある大学。

それだけに、「四季」のフレスコ画で埋め尽くされたホールや、クラシック様式の豪華な古書室といった見どころがあり、現役の大学キャンパスであると同時に、観光名所としても人気を集めています。

ヴィリニュス大学の敷地内で見逃せないスポットのひとつが、聖ヨハネ(ヨノ)教会。大学の構内に入ると、美しいバロック様式のファサードと、旧市街で最も高い63メートルの鐘楼が並ぶ壮麗な姿が目に飛び込んできます。

聖ヨハネ(ヨノ)教会は、1387年にリトアニアがキリスト教を受け入れてすぐに建設が始まった教会で、16世紀の終わりにイエズス会の所有となった後、18世紀に大学の教会となりました。1737年の火災の後にバロック様式に改築され、現在の姿になっています。

ソ連支配時代には倉庫や科学思想博物館として使われたこともあり、教会内には現在も著名な学者たちの肖像画が飾られています。

内部に足を踏み入れてみると、白い柱に聖人の彫像が飾られている以外、これといった特徴のない教会のように見えます。

ところが、この教会の神髄は奥にあったのです。

内部には6つの礼拝堂があり、本堂の東側にある18世紀の祭壇は、一見すると一つのまとまった祭壇ですが、実際には10の独立した祭壇が組み合わさった複合的な構造をしています。

動きのあるその姿から、「視覚的音楽」とも呼ばれるバロック装飾の傑作です。

祭壇の正面に立つと、10の祭壇の一つひとつが、その存在を主張するかのように、たたみかけるようにして迫ってきます。

祭壇に施された彫刻や彫像は息を呑むほど立体的で、表情豊か。今にも意思を持って動き出しそうです。

なんてドラマティックな祭壇なのでしょう。この圧倒的な迫力を前にすれば、「音楽」にたとえられるのも納得というものです。

聖ヨハネ(ヨノ)教会の魅力は、この祭壇だけにとどまりません。高さ65メートルの付属の塔は、ヴィリニュス市街を一望できる絶好のビュースポットなのです。エレベーターも利用できるので、塔への上り下りも楽々。

深い緑に抱かれ、中世の面影を残すヴィリニュス旧市街の風景は、心安らぐ絶景です。

ヴィリニュス大学にある聖ヨハネ(ヨノ)教会は、壮麗なバロック装飾の傑作と世界遺産の街並み、2つの素晴らしい眺めが堪能できる至福の教会なのです。

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