スペインにいったら本場のチュロスを味わおう!濃厚なホットチョコレートとサクサク食感がヤミつきになる美味しさ

日本でもテーマパークでお馴染みの揚げパンのようなお菓子「チュロス」。その発祥がスペインであるといわれているのをご存じでしょうか。

スペインでは、チュロスを出すカフェがたくさんあるほか、「チュレリーア」と呼ばれるチュロスの専門店もいたるところにあります。

特にマドリッド周辺ではチュロスは朝食の定番のひとつで、チュロスが売りのお店は午後よりも朝により多くのお客さんでにぎわっていることも。

スペインにおけるチュロスの歴史は古く、17世紀にはすでに記録に現れており、チュロス職人も職業として存在していたといいます。

実は、チュロスの起源とされているのが、中国式の細長い揚げパン「油条(ヨウティヤオ、ヤウティウ)」。スペインが世界各地に進出していた大航海時代、中国南方からスペインに伝わったといわれています。日本でも人気のスペイン発祥のお菓子の起源が中国にあったなんて、世界というのは面白いものですね。

チュロスといえば、日本ではまっすぐな形をした硬めの生地に、シナモンや砂糖がまぶしてあるのが定番。ところが、本場スペインのチュロスは日本のテーマパークなどで売られているチュロスとは、ずいぶん様相が異なります。

店によって若干の差はあるものの、スペインのチュロスは日本のものに比べるとやや細めで、輪になったものやカーブしたものが定番。揚げるときにはうずまき状だった生地をカットして出すために、スペインのチュロスは曲がっているのです。

味や食感も日本のものとは違い、すでに甘みやフレーバーが付いている日本のシュロスと比べ、スペインの一般的なチュロスはあまり味がありません。というのも、スペインでは、揚げたてのチュロス生地をそれぞれの好みに応じて味付けするのが好まれるからです。

特にポピュラーな食べ方が、「チュロス・コン・チョコラーテ」。ホットチョコレートにチュロスを浸して食べるのです。特に寒い冬の定番で、クリスマスマーケットなどにも登場します。

もちろん、冬でなくてもチュロスを出すカフェやチュレリーアでは一年中注文できますよ。

ホットチョコレートとはいっても、もちろんチョコレートをそのまま溶かしたものではなく、甘さにココアの香り高いほろ苦さが加わり、思ったよりも甘さ控えめ。それでいてとろりと濃厚で、シンプルな味わいのチュロスとの相性は抜群です。

日本のチュロスがしっかりとした歯ごたえがあるのに対し、スペインのチュロスはより軽いサクッとした食感。子ども時代を思い出すような、シンプルで素朴なお菓子です。

スペインで本場のおいしいチュロスを食べるなら、とにかく揚げたてを食べることが大切。

観光地のど真ん中を避けて地元客が多い場所で、特にチュロスを売りにしているカフェやチュレリーアに行くといいでしょう。どのお店が良いかよくわからなければ、ホテルのスタッフなど地元の人に尋ねるのがベスト。

同じお店でもお客さんが少ない時間帯には作り置きが出てくることもあるので、地元客でにぎわっている時間帯を狙うか、行列のできているお店に行けば、サクサクの揚げたてにありつける可能性が高くなります。

スペインを訪れたなら、ぜひ時代を超えて愛され続ける庶民派おやつを味わってみてください。

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