【ニッポン食堂紀行】この場所でしか味わえない濃厚な豚汁を楽しむ幸せ / 愛知県豊橋市の「平和食堂」

日本のみならず世界中に数えきれないほど存在する「食堂」。

「食堂」といっても様々なスタイルのお店がある。

例えば、食べるだけに特化しているお店もあるが、店主や常連さんたちとの会話を楽しみながら味わえる場所もあれば、もしくは、お酒やおつまみを楽しみにながらテレビを見られる場所もあるなど、様々な「食堂」のスタイルが、その場所その場所に存在している。

そんなその場所その場所で独自の歴史を積み重ねてきた、愛すべき日本の食堂で味わう食事は、まさに幸せを感じる場所とも言える。旅先で出会うなら、尚更のことだ。

今回はそんな日本に存在する素晴らしい食堂の1つをご紹介したい。

そのお店とは愛知県豊橋市にある、「平和食堂」だ。

・創業昭和元年(1926年)のほぼ100年続く老舗食堂、それが「平和食堂」
こちらのお店、創業は昭和元年(1926年)のほぼ100年続く老舗の食堂である。

昭和元年(1926年)といえば、大正15年12月25日に大正天皇が葉山御用邸において崩御されたため、たった1週間しか存在しなかった年。

そんな年に生まれたこちらの食堂は、今なお多くの人々に美味しい食事を提供し続けているのだ。

・ここでしか味わえない、濃厚な豚汁
こちらのお店では壁にあるメニューか、日替わりメニューを選ぶのか、そしてそのメニューにプラスしてお店のカウンターにある小鉢を選んで、自分好みのメニューを作ることができる。

ただ、このお店に初めて訪れるのであれば、ぜひとも豚汁定食を味わってみてもらいたい。

訪問時は、豚汁定食に加え、自家製の肉じゃがを追加した定食セットを味わった。

まず豚汁だが、愛知県ならではの八丁味噌を使った、非常に濃厚な味わいを楽しめる逸品となっている。

ゴロゴロと大きめに切られた具材が、八丁味噌のコクと相まって、非常に美味である。そしてそれをシロメシと一緒に頬張れば、喉を奥をグビグビと心地よく通過していく、これこそ日本の食堂で味わえる幸せな感覚の1つに違いないだろう。

その土地にしかない味わいを楽しめる、旅人にとってそれは旅先で感じる幸せな時間の1つ。

その幸せとは、言葉にするのであれば、そんな場所に旅することができることの幸せ、そんな場所がこれまで失われずに継続してきたことへの幸せ、そしてそれらに出会えた幸せ、など、それぞれの旅人がそれぞれ感じる幸せに違いない。

もしそんな幸せを味わいたいのなら、豊橋を訪れてみてはいかがだろうか?きっとこの街のゆったりとした時間は、日々の生活に磨耗した心を、少しゆったりとさせてくれるに違いないのだ。

<お店の情報>
お店 平和食堂(へいわしょくどう)
住所 愛知県豊橋市駅前大通2-1
営業時間 11:00 から14:00 / 17:00から20:00
定休日 日曜日