マドリードで最も大きなランドマーク「レティーロ公園」にある世界で唯一悪魔を題材にした彫像「落ちた天使」を探す

プラド美術館、シベーレスの広場、アトーチャ駅、高級ブランド店の並ぶセラーノ通りから歩いてたったの5分の場所にあるマドリードで最も大きなランドマークと言えばレティーロ公園。

ガイドブックの地図を見ても大きな緑色で占められている場所のため、すぐに分かる場所にあります。

レティーロ公園は元々皇族の遊び場で、広大な敷地には美術的に魅力溢れる彫像や噴水、記念碑などが多数配置されていて、公園全体がまるで美術館のような美しい場所になっています。

そしてこの広い公園には、世界で唯一のものが存在します。

それが世界で唯一悪魔を題材にした彫像「落ちた天使」の噴水(Fuente de Ángel Caído)です。

ではそんなレティーロ公園を散策する旅に出かけてみましょう。

こちらの公園は今から約400年前、画家のヴェラスケスが仕えたスペイン・ハプスブルグ王朝4代目のフェリッペ4世を隠居させるために、当時政治を握っていたオリバーレス伯の命によって造られた公園です。

ちなみにスペイン語のレティーロは日本語でいえばリタイヤ・隠居を意味しています。

公園の周囲は4km、広さ125ヘクタール、木の数は15,000本以上あり、スペインの首都マドリードのど真ん中に東京ドーム26.7個分の広さという大きさの公園がある、という事を考えると相当な大きなである事が分かるでしょう。

公園内からは美しい建築物も楽しむ事ができます。

例えば、公園の外のアルカラ通りに面して、建っている聖マヌエルと聖ベニート寺院(Parroquia de San Manuel y San Benito)。

1902年から1910年にかけて新ビサンティン様式で造られた小教会は周りの建物と比べてもひときわ目立っており、そんな建築物をも楽しみながら公園散策することができます。

公園内には様々な噴水が配置されていますが、その中でも美しい噴水が大亀の噴水(Fuente de Galápagos)です。

この噴水は別名イサベル2世の噴水ともいわれ、1830年に生まれた彼女を祝って造られたもので、もともとはマドリッドの目抜き通りのグラン・ヴィアに置かれていたのですが、1879年にこの公園に移転することになりました。

こちらのキリストの石像は、「巡礼の路」の終着点サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂がある、オブラドイロ広場(Plaza de Obradoiro)にあるものと同じです。

公園内には大きな池もありますし、その池のほとりにあるアルフォンソ12世のモニュメント(Monumento de AlfonsoXII)は多くの市民の憩いの場所になっています。

こちらはヴェラスケスの宮殿(Palacio de Velazquez)。

画家の巨匠ヴェラスケスではなく、この宮殿の建築家であるリカルド・ヴェラスケス・ボスコからとった名称で、多くの美術に関する特別展示が催される建物です。

ヴェラスケスの宮殿から5分ほど歩くと、もっと素敵な宮殿が現れます。

それがマドリードが誇るガラスの宮殿・クリスタルパレス(Palacio de Cristal)です。

こちらの建物は1887年に、フィリピンの展示会のために建設されました。

当時フィリピンはアジア貿易の拠点としてスペインによって統治されていました。いろいろな熱帯植物にワニまで展示されていたというスペインのガラスの宮殿、当時のスペインの栄華が偲ばれます。

こちらも建築家リカルド・ヴェラスケス・ボスコによって建てられました。

そんなレティーロ公園のハイライト、ガラスの宮殿・クリスタルパレスを楽しんだ後は、いよいよ世界で唯一悪魔を題材にした彫像「落ちた天使」に出会うことができます。

この「落ちた天使」は、1845年にマドリッドで生まれたリカルド・ベルヴェール・イ・ラモン(Ricardo Bellver y Romón)が1879年に造ったブロンズ像です。

天使に化けて、のうのうと暮らしていた悪魔が天国から追放され、地獄に落ちたという逸話を彫像にしたものです。

リカルド・ベルヴェール・イ・ラモンは画家のゴヤが支配人を務め、ピカソ、ダリも通った、マドリッドの王立サン・フェルナンド美術アカデミー(Real Academia de Bellas Artes de San Fernando)を卒業、そしてローマの芸術学校に入学します。

そんなローマの芸術学校に在学している間に、リカルドはこの「落ちた天使」を造りました。

このブロンズ像が評価され、ローマにいるリカルドは、王立サン・フェルナンド美術アカデミーより奨学金を授与され、また芸術家として最高の金メダルも与えられました。

落ちた天使が乗っている六角形の柱より下は、別の芸術家フランシスコ・ハレーニョ・イ・アラルコン(Francisco Jareño y Alarcón)の手で造られています。

市内のどこからでも簡単に行けるレティーロ公園。

市民の憩いの場所ともなっているこの場所で、ゆったりとマドリード観光の締めくくりを味わってみてはいかがでしょうか?

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

住所 Plaza de la Independencia, 7, 28001 Madrid
電話 915-300-041
開園時間 (4月~9月) 6:00-0:00 (10月~3月) 6:00-22:00
アクセス 地下鉄2番線Retiro (公園内にも出入口があります)