チェコ・リトミシュル聖十字架発見教会 / 屋上から見る世界遺産リトミシュル城

チェコ共和国ボヘミア地方東部、パルドゥビツェ州にある町リトミシュル(Litomyšl)。

この町のシンボルでもあるユネスコ世界遺産・リトミシュル城の近くに、聖十字架発見教会という教会があります。この教会は、エスコラピオス修道会の聖堂として1714年~1722年の間に建てられました。

建設後4回の火事に遭い、そのたびに修復と再建が行われて、現在の姿になったといいます。

バロック式の教会としては珍しく、もともと壁のペインティングは少なかったのですが、現在壁はグレーに塗られています。これは、火事のときの煙を連想させ、注意を喚起するためだとか。

火事に遭ったためにオリジナルのものはあまり残っていませんが、教会内のベンチはオリジナル。ベンチについている黒い焼け跡は、タバコの火ではなく、火事で焼けた屋根が落ちてきたときについたものだそうです。

2011年から2014年に再建が行われ、現在は、アートギャラリー、ミュージックホール、コンサート会場、そして結婚式場として使われています。夜はレーザービームも出るのだとか。

上にある渡り廊下はそれらの用途のための機能として作られたもの。

この渡り廊下から見下ろすことのできる円形のオブジェは、ヴァーツラフ・チグランによる「holy spirit above water」という作品で、水の上にいる精霊を表現しています。

高いところから見下ろしたときは黒っぽく見えた「holy spirit above water」ですが、階下に降りて近くに立つと、透き通った水の表面のように見えるから不思議です。

聖十字架発見教会には屋上へ出られるらせん階段がついています。

136段もあるので少し大変ですが、上りきると屋上へ出ることができ、眼下に世界遺産・リトミシュル城を見下ろすことができます。

リトミシュル城は、1568年から14年の歳月をかけて建設されたルネサンス様式のお城で、1999年にユネスコの世界遺産に登録されています。

柱廊で囲まれた中庭、黒い漆喰の上に白い漆喰を塗り模様を削り出す技法で作られたズグラッフィート装飾の外壁、切妻などが特徴的なお城です。

この屋上はリトミシュルの街並みが見渡せる絶景ポイントです。

訪れたのが5月下旬で菜の花のシーズンだったため、遠くのほうには菜の花畑の黄色がカーペットのように広がっていました。

らせん階段を降りて、再び教会の中へ。

教会内にはたくさんの絵がや像が飾られているので、時間があればゆっくり見てまわりましょう。

特に可愛らしいのがこちらの天使の像。ひとつひとつポーズや表情が違っていて、見るのが楽しいです。いたずらなのか、頭から布をかぶって顔を隠している天使の像もありましたよ。

館内装飾やディスプレイされているアートなど、見ごたえたっぷりの聖十字架発見教会。世界遺産リトミシュル城を訪れる際には、あわせて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

名称 聖十字架発見教会 Piaristický chrám Nalezení sv. Kříže
所在地 Jiraskova 570 01 Litomysl , Czech Republic
電話 +420 777 100 897

提供 チェコ政府観光局
(*当記事はチェコ政府観光局主催のプレスツアーに参加し執筆しています。)