ドイツ・ブレーメンのおもちゃ箱、メルヘンなシュノーア地区で絵本の世界に迷い込む

メルヘン街道の終着点、北ドイツの都市ブレーメン。「ブレーメンの音楽隊」のおかげで、ドイツに行ったことがなくてもブレーメンの名を知る人は多いことでしょう。

カラフルなパステルカラーの建物が多い南ドイツに対し、北欧に近いブレーメンでは重厚なレンガ造りの建物が並んでいて、同じドイツでも地域による街並みの違いを感じるはずです。

どっしりとした力強い印象の建造物が多いブレーメンのなかでも、パステルカラーのメルヘンチックな街並みが楽しめる一画があります。

それが、「ブレーメンの職人街」とも呼ばれるシュノーア地区。旧市街の中心であるマルクト広場にほど近いところにありながら、大通りから一本奥に入ったところにあるので、ここを目指して歩かなければ、なかなかその存在に気付くことはありません。

聖ペトリ大聖堂に近い、トラムやバスの停留所が並ぶ「バルゲブリュック通り」から、小さな通り「ランゲ・ウィーレン」を奥に進んでいくと、レンガ造りの聖ヨハン教会が目に入ります。

このあたりから、シュノーア地区のはじまりです。シュノーア地区は、ブレーメン最古の住宅街。15世紀から19世紀にかけての古い家々が100ほど並んでいます。

「シュノーア」とは、ロープを意味する方言「シュヌーア(Schnur)」のこと。細い通りに住宅がロープのように連なっていることから、この名が付いたといわれています。当初は裕福な人々の居住区でしたが、のちに手工芸職人たちが集まる場となり、現在に至っています。

入り組んだ石畳の路地には、アトリエやギャラリー、ブレーメンみやげを扱うショップ、カフェやレストランがひしめき合っていて、歩くだけで絵本の世界に迷い込んだかのような気分になれますよ。

メルヘンチックな雰囲気漂うシュノーアの街並みは、ブレーメンのほかのエリアとはまったく違った印象。「職人街」と呼ばれるだけあって、定番の土産物店だけでなく、個性的なショップやハイセンスなショップも多いので、興味のおもむくままに、色々なお店をのぞきながら歩いてみましょう。

すれ違うのがやっとの狭い通りを発見したと思ったら、その先には一日に一組しか泊まれない、世界でもっとも小さなホテルのひとつ、「Hochzeitshaus」がありました。

そのさらに向こうには、レトロな玩具やブリキ製品を専門に扱うお店など、個性的なショップが並ぶ一画が広がっています。

こんなふうにして、歩いているだけで発見があるのがシュノーア地区の醍醐味なのです。

シュノーア地区には、素敵なスイーツショップやカフェも点在しています。古くから港町として栄え、さまざまな材料が手に入りやすかったブレーメンは、実はお菓子の街としても有名。

ここでチョコレート好きにおすすめしたいのが、シュノーア通りにある「Schokostube Tosun」。

自家製のチョコレートやアイスクリームのテイクアウトができるほか、イートインも可能で、ちょっとした休憩にぴったりです。

上品な甘さのチョコレートブラウニーは、しっとりサクサクで絶品。ブラウニーにしては大ぶりサイズでボリュームたっぷりなのに、3ユーロというお手頃価格です。

街歩き、ショッピング、スイーツと3つの楽しみがそろったシュノーア地区。小さなエリアにワクワクが詰まった、ブレーメンのおもちゃ箱です。

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名前 Schokostube Tosun
住所 Schnoor 12/14, 28195 Bremen
電話 0421 32 45 32