意外と癒し系!?ルーマニアにある「ドラキュラ城」、ブラン城に行ってみた

誰もが知っているといっても過言ではない、「吸血鬼ドラキュラ」の物語。その舞台となったルーマニアには、今も「ドラキュラ城」として知られる古城があります。

それが、トランシルヴァニア地方に位置する古都・ブラショフ近郊にたたずむブラン城。

岩山の上にたたずむ堅牢な城は、まさにドラキュラの世界観にぴったり。どこかミステリアスな空気をまとうブラン城の姿を見れば、物語の舞台になるのもうなずけるというものです。

これまでに何度も映画化されているドラキュラの物語ですが、もともとはアイルランドの作家ブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」にはじまります。

彼は、1431年に生まれたワラキア公、ヴラド・ツェペシュ(ヴラド3世)をモデルに、ルーマニアを舞台としたドラキュラの物語を創り上げました。

とはいえ、ヴラド・ツェペシュが人の生き血を吸うような人物であったわけではなく、吸血鬼ドラキュラのイメージは、1872年に発表された小説「カーミラ」に登場する女吸血鬼のイメージに影響されています。

「吸血鬼ドラキュラ」に登場する城のモデルとなったといわれるブラン城も、ヴラド・ツェペシュがここを居城とした記録はなく、実際には彼の祖父の城だったのです。

そんな種明かしをしてしまっては、「ロマンがない」とがっかりさせてしまうかもしれませんね。この際、史実は史実として脇に置いておいて、「ドラキュラ城」というファンタジーの世界を楽しみましょう。

ブラン城へはブラショフのバスターミナル「アウトガラ・ドイ」からバスで45分前後。のどかな田舎の風景から、突然土産物屋などが並ぶ賑やかな通りに変わったらそこがブラン。城はバス停から徒歩すぐです。

ブラン城への門をくぐり、坂道を上っていくと、要塞のような堅固な城の姿が間近に迫ってきます。

あの「ドラキュラ城」がすぐ目の前に。

城内は大小さまざまな部屋に分かれていてまるで迷路のよう。王の執務室や、王や王妃のベッドルーム、音楽ホールなど数々の部屋を見て周ることができます。

どちらかというと豪華というより質実剛健な印象ですが、雰囲気は抜群。

「鉄の処女」などの中世の拷問器具なども展示されていて、「ドラキュラ城」のムードを盛り上げるのに一役買っています。

上階のバルコニーから眺める、ブラン城の複雑なシルエットは見事。

もともとは、1337年にドイツ商人がオスマン朝軍をいち早く発見するために築いた城だといわれているだけあって、三角屋根や木組みの構造などにドイツの香りが感じられます。

上階の部屋からは、緑豊かな周囲の風景が見渡せます。

城を見学したら、城外の敷地を散策してみましょう。ブラン城の周辺は広い公園になっていて、園内にはゆったりとくつろげるレストランもあります。

また、公園内の出口に近い場所からは、断崖にそびえるブラン城の全景を写真に収めることができるので、シャッターチャンスをお見逃しなく。

不気味なイメージがつきまとう「ドラキュラ城」の異名を持ちながら、周囲の環境はのどかな田舎そのもので驚くほど平和。ブラン城はそのイメージに反して、意外にも癒し系の城だったのです。

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