冬のヨーロッパで陽気なカーニバルを楽しむ!

暗くて寒いヨーロッパの冬。年が明け、毎日分刻みで日が長くなり、少しずつ春が近づいてきていることを感じて、人々がソワソワし始めたその時……

「カーニバル」がやってくる!

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え、でも冬に「カーニバル」!?と、意外に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

例えば「リオのカーニバル」。陽気な音楽に乗って、肌が露出した艶やかな衣装に身を包んだ女性たちが、踊りながら行進していく様子が思い浮かび、カーニバル=夏の陽気なイベント、というイメージがありませんか?

でも実は、この「カーニバル」、ヨーロッパもリオも同じキリスト教(主にカトリック)に起因したイベントなのです。

かつてカトリック教徒は、十字架に掛けられたイエス・キリストが復活したことを祝うイースターの46日前~復活祭前日までの間、断食あるいは肉を食べることを控える習わしとなっていました。

そしてその期間に入る直前の4日間、きたるべき断食に備えて人々が思うぞんぶん食べて・飲むイベント、それこそが「カーニバル」だったのです。

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現代では、カトリック教徒の方が断食をしているという話はあまり耳にしませんが、大イベントの1つとして続いています。

なおカトリックのイベントであるため、ヨーロッパでも、カトリックの信仰が根強い地域のみで開催されています。

各国・地域などによって多少の違いはありますが、今回はオランダでのカーニバルを詳しくご紹介します。

オランダは、かつてプロテスタント教徒が強い権力を握っていたものの、中部~南部にかけてはカトリック教徒が多く住んでいました。

そのため、この地域では今も1週間程度、カーニバルの時期は会社や学校はお休みとなり、大きな町から小さな村々まで、どこでも「カーニバル」が行われます。

ちなみに、未だプロテスタントの影響の強いオランダの北部では、カーニバルは行われず、この期間でも通常通りに、休日になることなく過ごされていて、中部から南の地域と比べると非常に対照的です。

では、実際「カーニバル」ではどんなことをするのでしょうか?

まず各年の「カーニバル」が始まる前に、各自治体ごとにその年のプリンス(王子)が選ばれます。

そしてカーニバル初日、本物の市長さんからプリンスに町の鍵(作り物)が渡され、カーニバル期間はプリンスが実権を握ることが宣言されます。これと同時にカーニバルがスタートします。

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カーニバル期間中のメインイベントは、『行進(Optocht)』です。

音楽隊に先導され、自分たちで作った見事な山車を引っ張ったり、小さな出し物をしながら歩いていきます。

またこの行進を見学する人たちも、その町のシンボルカラーを身にまとっていたり、仮装をしたり、そして中には、少々無礼講気味に、路上でお酒を飲んでいる方達もいます。

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なおこの行進は場所によって日程が違います。夜に行進がある場所では、きらびやかな電飾をつけたり、スモークを炊いたりと、一般人のグループでありながら、演出が非常に凝っているため、とても見応えがあります。

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また小さな村では、普段農作業で使っているトラクターで山車を引っ張ったり、行進中のグループと見学者のたちの間でのやり取りが多かったりと、大きな町のカーニバルとは違ったアットホームな雰囲気を味わえます。

オランダの都市部で昔からの伝統を守った本格的なカーニバルを楽しみたい場合には、デン・ボッシュ(アムステルダムから電車で約1時間)、またはマーストリヒト(アムステルダムから電車で約2時間)がお薦めです。

ちなみに、毎年日程の変わるイースターに合わせて、カーニバルの開催時期も変わります。2015年の今年は2月14日~17日でしたが、2016年は2月6日~9日。

冬のヨーロッパへの旅は航空運賃も低めですので、次の冬、新たなヨーロッパの側面を楽しみに訪れてみてはいかがでしょうか?

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