印象派の名作が集結!パリに行くならオルセー美術館は見逃せない
|パリで見逃せない美術館のひとつ、オルセー美術館。4000点におよぶ19~20世紀の作品を展示しており、日本人にも人気の高い印象派の名作が一堂に会しています。
中央通路の両側に展示室が並ぶ館内は、自然光がふんだんに入る開放的な空間であると同時に、美術館としては他にあまり例のない少々奇妙な空間でもあります。
それもそのはず。オルセー美術館の建物はもともと、1900年の万国博覧会のために建てられた駅舎でした。しかし鉄道の近代化に伴って駅はしだいにその機能を失い、フランス政府はオルセー駅を廃駅とし、その駅舎を美術館に改装することに決めました。こうして1986年にオルセー美術館が完成したのです。
駅舎だったころの名残を感じる大時計。ルーブル美術館の豪華絢爛で重厚な建物とはまた違った魅力があります。パリの美術館は建物にもそれぞれストーリーがあって面白いですね。
地上階の中央通路は彫刻ギャラリーになっていて、その両脇に象徴派ギャラリーや第二帝政期の装飾芸術などの展示室があります。
地上階では彫刻、絵画、家具といったさまざまなジャンルの作品が集まっており、19世紀のフランス芸術を概観することができるといえるでしょう。
オルセー美術館のハイライトとなるのがなんといっても5階にある印象派ギャラリー。オルセーの名物ともいえる展示室で、いつも多くの観覧者でにぎわっています。
後期印象派の巨匠ポール・セザンヌを代表する肖像画「ギュスターヴ・ジェフロワの肖像」(1895-1896年)
印象派画家としてもっとも名前が知られている一人、クロード・モネの人物画の代表作である「戸外の人物習作(左向きの日傘の女)」・「戸外の人物習作(右向きの日傘の女)」(1886年)
特にモネの作品の充実ぶりには目を見張るばかり。心に染み入るような柔らかい光と色の競演の世界に引き込まれてしまいます。
印象派ギャラリーがある5階にはオシャレで開放感あるカフェもあり、美術鑑賞の合間に立ち寄ってみたくなります。
オルセーを代表する名画は5階だけに集結しているわけではありません。2階にあるあの絵画も見逃してはなりません。
後期印象派の大家、フィンセント・ファン・ゴッホの代表作のひとつである「自画像(渦巻く青い背景の中の自画像)」(1889年)
「農民画家」といわれたジャン・フランソワ・ミレーの最高傑作とうたわれる「落ち穂拾い」(1857年)
オルセー美術館はには一度はどこかで目にしたことがあるような名画が揃っているうえ、万人がその色彩美を楽しめる印象派の作品が充実しているので、美術に特別な関心や知識がない人でも満足できるはず。普段日本で美術館には行かないという人も、芸術の都パリで本物のアートに触れてみてはいかがでしょうか。
通常の開館時間は9:30~18:00ですが、毎週木曜日は21:45までオープンしているので、パリにある他の見どころを観光してから夕方以降に訪れても十分な鑑賞時間がとれるはずです。見どころの多いパリでは各施設の開館日や開館時間を調べ上手にスケジュールを組みたいものです。
オルセー美術館
開館時間:9:30-18:00(木曜日は~21:45)
休館日:月曜日
入場料:12ユーロ(パリ・ミュージアム・パス利用可)
公式サイト:http://www.musee-orsay.fr/
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