ドイツ世界遺産の街、ドナウ川を臨む古都レーゲンスブルクを歩こう
|ドイツ南東部、バイエルン州の街・レーゲンスブルクは世界遺産の古都。
その歴史は古く、ローマ時代からドナウ川沿いの交通の要衝として発展してきました。
中世そのままの石畳の小路を歩けば、タイムスリップしたかのよう。風情あるレーゲンスブルクの街を歩いてみましょう。
レーゲンスブルクに到着したら、まずは街のシンボル、大聖堂を目指しましょう。高さ105メートルの尖塔をもつ大聖堂はバイエルンで最も重要なゴシック建築。街のいたるところからその姿が見える、今も昔も変わらないレーゲンスブルクの中心です。
大聖堂内部の最大の見どころが、13~14世紀につくられたステンドグラス。細やかにつくり込まれたその繊細さと色鮮やかさには驚くばかり。宝石のようなきらめきにすっかり魅了されてしまいます。
珍しい壁掛け型のパイプオルガンにも注目です。オルガンが設置されている場所も、その形も普通とは違うので、「あれっ?」と思うはず。
2009年に設置されたこのオルガンは、なんと重さが37トンもあり、壁掛け型のパイプオルガンとしては世界最大。演奏者は高さ15メートルの演奏台までエレベーターでのぼって演奏するのだとか。
また、「ドームシュパッツェン(大聖堂のスズメたち)」と呼ばれるレーゲンスブルク少年合唱団も有名。日曜日の10時からのミサに参加すれば、ウィーン少年合唱団にもひけをとらないといわれる素晴らしい歌声を聴くことができます。
大聖堂から北西に150メートルほど歩いたところには帝国議会博物館があります。黄色の旧市庁舎と市庁舎の塔、宮殿の3つの部分からなる建物で、1663年から1806年まで、ここで神聖ローマ帝国の議会が開かれていました。
かつて諸侯たちが集まった会議室や地下の拷問室など興味深い部屋をガイドツアーで見学することができます。
この周辺は多くのカフェやショップが並ぶ賑やかな雰囲気がありながらも、同時に中世の面影を色濃く残すエリア。パステルカラーの建物を眺めながら石畳の道をそぞろ歩きするだけで、満ち足りた気分になれます。
レーゲンスブルクは街の規模のわりに驚くほどカフェがたくさんあります。雰囲気のいいオシャレなお店も多いので、ゆったりとした時間を楽しんでください。
ドナウ川に架かる橋を渡って向こう岸にも行ってみましょう。
ドナウ川に面して大聖堂やカラフルな建物の数々が立ち並ぶ旧市街の眺めは情緒たっぷり。2000年間変わらないドナウの流れを感じてみましょう。
川に架かる橋はいくつかありますが、最大の見どころが12世紀に架けられたという石橋。
残念ながら2016年8月現在修復工事中ですが、2017年ごろにふたたびドナウに映る美しい姿が見られる予定です。
曲がりくねった石畳の道、パステルカラーの建物の数々…旧市街全体が中世の雰囲気を残すこの街では、地図なんて見ず好奇心のままにどんどん路地を歩いてみたくなります。
小さな路地の一つひとつも世界遺産の一部であり、私たちの心をときめかせてくれる観光スポットなのです。地元の人々もなんだか幸せそうで、「こんな街に住めたら素敵だろうなぁ」と思わずにはいられません。
レーゲンスブルクへのアクセスの拠点となるのは南ドイツ最大の都市、ミュンヘンです。ミュンヘンからレーゲンスブルクまでは鉄道またはバスでおよそ一時間半。ミュンヘンからの日帰り旅行も十分可能です。
日本人はあまり訪れない世界遺産の街、レーゲンスブルクの知られざる魅力を見つけに出かけてみませんか。
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