銀幕の女王ブリジット・バルドーも愛した、魔性の港町「サン・トロペ」とは?
|南仏、コート・ダジュールを語るうえで欠かせない街のひとつがサン・トロペ。
1960年代の銀幕の女王、ブリジット・バルドーが港の通りを裸足で歩いたことで、一躍その名が世界に知られるようになりました。
かつてスターが集まる高級リゾートであったサン・トロペは、今もセレブやお金持ちが集まる南仏で最もおしゃれな街。「憧れのリゾート地」として世界中の人々を惹きつけています。
高級リゾートらしく、世界の高級ブランドのブティックが大集結。ブランドショッピングならすべてが揃うといっても過言ではありません。
数々の豪華クルーザーが停泊する港の風景は圧巻。クルーザーの所有者もフランスのみならず、アメリカ、カナダなど多国籍にわたっています。
港のすぐ目の前には、かつてスターたちのたまり場だった名物カフェ「セネキエ」が。スターの姿はあまり見られなくなった今でもサン・トロペのランドマーク的存在として賑わいを見せています。
小さな港町には似つかわしくないほどのゴージャスぶりは、どこか浮世離れしているように感じられるほど。
ところが、サン・トロペの顔は高級リゾートとしての表情だけではありません。
多くの人々で賑わう港のメインストリートから、高台にある城塞に向かって歩いていくと、海に沿ってパステルカラーの素朴な家々が姿を見せます。高級リゾートというよりも、「昔ながらの漁村」といった雰囲気。
多くの人が集まる観光地でありながら、海の透明度は驚くほど。
城塞周辺からは、おもちゃのように可愛らしいサン・トロペの街と湾が一望できます。高級リゾートの称号が嘘のようなノスタルジックな光景になんだかほっとさせられます。
海の碧さは、さすが「紺碧海岸」コート・ダジュール。こうした美しい自然に気軽に触れられるのもサン・トロペの魅力のひとつ。
港沿いから外れて入り組んだ細い路地を歩くと、昔ながらの情緒あふれる街並みが広がっています。
中世を思わせる路地におしゃれなショップやギャラリーが点在している風景に、「南仏で最もおしゃれな街」といわれるサン・トロペらしさが感じられます。
サン・トロペにおけるブリジット・バルドーの存在感は今なお健在。彼女をモデルにした絵や写真を街のあちこちで見かけます。
セレブが集まる高級リゾート、南仏のファッションの発信地、美しい自然が残る昔ながらの漁村…いくつもの表情を併せ持つサン・トロペの街。一言では言い表せないさまざまな魅力こそが、ここでバカンスを過ごすお金持ちや、この街をひと目見たいと願う観光客を惹きつけて止まない理由なのでしょう。
洗練された高級リゾートでは終わらない、多彩な表情をもつサン・トロペは、まさに魔性の街といえるのです。それはどこか、「小悪魔」として名を馳せたブリジット・バルドーに似ているのかもしれません。
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