「東洋のベニス」、台湾とヨーロッパが融合したノスタルジックな街、淡水を歩こう

安近短。さらには、人が親切でご飯もおいしいと大人気の台湾。近年では、LCC(格安航空会社)の路線が充実し、ますます気軽に出かけられるようになりました。

とりわけ人気が高い行き先が、首都の台北。台北市内だけでなく、その近郊にも訪れたい魅力あるスポットが点在しています。

台北からの日帰り旅行先として人気の街のひとつが、淡水。淡水河の河口付近に広がる水辺の街並みの美しさから、「東洋のベニス」の異名をとっています。

スペイン、オランダ、イギリスなど、ヨーロッパの列強の影響下にあったため、西洋風の建物が点在し、異国情緒満点。

台北市内から、MRT淡水信義線でおよそ40分と、気軽に足を運べることから、台北の若者や家族連れにも大人気のエリアです。

MRT淡水駅を出ると、そこはノスタルジックな水辺の街。

駅前から淡水河に沿って続く古い街並み、「淡水老街」にはさまざまなB級グルメを売る屋台や、みやげ物屋、射的などのレトロなゲーム屋台などが並び、毎日がお祭りさながら。歩いているだけでワクワクせずにはいられません。

たくさんのお店のなかで埋もれないようにと、目立つように作られた派手な屋台や、淡水名物ともいえるインパクト大のユニークなグルメに思わず笑みがこぼれます。

港町だけあって、海産物が新鮮でおいしいので、気になるものがあったらぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

台湾色の濃い屋台とは打って変わって、水辺にはおしゃれなカフェやレストランも。台湾で感じるヨーロッパの香りはなんだか新鮮です。

老街を過ぎて、右手に見える坂道をのぼると、淡水のシンボル、紅毛城に至ります。

この城は、もともと17世紀初めにスペイン人が築いたもので、当初は「サント・ドミンゴ城」と呼ばれていました。その後、所有者がオランダ人へと移り、当時の台湾人が西洋人を「紅毛」と呼んでいたことから、現在の呼称である「紅毛城」と呼ばれるようになったのです。

清朝末期には英国領事館として使用され、1980年にようやく台湾のものとなりました。400年の長きにわたって、激動の歴史の目撃者となってきたのです。

現在は博物館として公開されており、台湾にいることを忘れてしまいそうな風景から、フォトスポットとしても高い人気を集めています。天気がよければ、庭園から見える景色も抜群。東西が融合する街、淡水に来たら一度は訪れたいスポットです。

隣接する真理大学も、ヨーロッパ風の重厚感漂う建物が見事。

敷地内には、歴史的建造物のなかでくつろげるカフェ「牧師楼」もあり、ひとやすみにおすすめです。

淡水に来たら、見逃してはならないのが夕陽。淡水は台湾屈指の夕陽の名所として知られています。青い空がしだいにオレンジ、赤、紫へと染まっていく光景はなんとも幻想的。大切な人と一緒に見たい、ロマンチックな風景です。

淡水老街とその周辺だけであれば、半日もあれば十分満喫することが可能。午後の早い時間まで台北市内の見どころを周った後、淡水に向かい、散策と夕陽鑑賞を楽しむことができます。

台湾らしい、親しみやすくてちょっとベタな雰囲気と、ヨーロッパ風の洗練された雰囲気とが融合した、淡水独特の魅力にあなたもハマってしまうかもしれません。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア