パステルカラーの光の教会 / チェコ・クトナーホラの聖母マリア大聖堂は外観とのギャップが凄い!
|チェコの中部ボヘミア地方にあるクトナーホラは、かつて「ボヘミア王国の宝石」と称されるほどに繁栄した街。今も中世の街並みがそのまま残る「聖バルボラ教会のある歴史地区」と「セドレツ地区の聖母マリア大聖堂」が、ユネスコの世界遺産に登録されています。
クトナーホラと言えば、曲線美が素晴らしい「聖バルボラ教会」や骸骨だらけの恐怖の教会「セドレツ納骨堂」などが有名ですが、今回はクトナーホラの超穴場スポットの「聖母マリア大聖堂」をご紹介します。かつて中部ボヘミア地方にある小さな田舎町に過ぎなかったクトナーホラ(Kutná Hora)ですが、13世紀に銀行脈が発見されると、急速な発展を遂げました。「ボヘミア王国の宝石」や「ボヘミア王国の財宝庫」と例えられたこの町には、現在にもその時代の繁栄を示す建物が残ります。
繊細な装飾が美しい聖バルボラ教会は、クトナーホラの象徴的存在。クトナーホラはざっくりと2つのエリアに分ける事ができます。1つ目は鉄道のクトナーホラ本駅からバスで15分程の聖バルボラ大聖堂のある旧市街の周辺。石畳やカラフルな古い街並みが残り、中世の面影を満喫できるエリアです。
今回ご紹介する「聖母マリア大聖堂(Chrám Nanebevzetí Panny Marie)」は、もう1つの観光エリア「セドレツ地区(Sedlec)」に位置します。
プラハから日帰り観光が人気のクトナーホラは、見どころが盛りだくさん。シンプルな外観の聖母マリア大聖堂は見逃しがちなスポット。風格を感じる黒ずんだ教会の外観と、パステルカラーを基調とした教会内部のギャップがその魅力でもあります。
クトナーホラー本駅から徒歩圏内のセドレツ地区は、12世紀にシトー会修道院が建てられました。修道院に併設された「聖母マリア大聖堂」は「光の教会」との愛称がある美しい教会です。
大聖堂の側面を見ると大きな窓が沢山取り入れられており、当時の建築技術の高さが伺えます。
聖マリア大聖堂は、14世紀前後に以前から教会があった場所に新しく建て直され、この時代から残る教会としてはチェコ最大です。
「光の教会」と呼ばれているのには理由があり、当時のボヘミアの教会としては珍しかった大きな窓を持ち、光で溢れる美しい教会であることが由来となっています。
クリーム色を基調とした内装に白にピンク、パステルカラーの装飾が施された教会は、メルヘンや可憐といった言葉がぴったりな印象。
15世紀にフス戦争が起こりゴシック様式であった建物は焼失、その後18世紀にバロック風ゴシック様式の大聖堂が建てられました。
パステルカラーを基調とした壁に大きな窓から差し込む光が加わり、神秘的な雰囲気を醸し出しながらも明るさで溢れています。主祭壇の周りは回廊になっており、美しい絵画や彫刻を見る事ができます。
パステルカラーで描かれたフレスコ画がクリーム色の壁と白の縁取りと映え、思わずため息が出る美しさ。祭壇もとても華やかです。特に注目したいのは大きな窓、柱や天井の細工が織りなす曲線美。
歴史ある教会は不気味なほどの神秘的さを秘めていますが、聖母マリア教会の魅力はやはり「溢れる光」でしょう。
教会内には、12世紀半ばに造られた建物の基礎部分やフス戦争で亡くなった僧侶の墓などが展示されています。教会中央に位置する主祭壇は、大きな窓から差し込む光でひと際明るく神秘的です。
教会の2階には、パイプオルガンと向かい合ってあるキリストの十字架のすぐ近くまで見学する事ができます。芸術的な螺旋階段の先には、屋根裏の建物の基礎部分が公開されているので、ぜひ覗いて見てください。聖母マリア教会の見学後は、「セドレツ納骨堂」やクトナーホラ歴史地区の「聖バルボラ教会」と合わせて見学するプランがオススメ。
あなたも不思議な魅力がたっぷりと詰まったクトナーホラを訪ねて見ませんか?
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名前 聖母マリア大聖堂(Chrám Nanebevzetí Panny Marie)
住所 U Zastávky, Sedlec, 284 03 Kutná Hora, チェコ
アクセス クトナーホラ本駅(Kutná Hora hl.n)から徒歩15分
営業時間 4月~10月 平日9時~17時 日曜日 11時~17時、11月~3月 平日10時~16時 日曜日11時~16時
定休日 12月24日、聖金曜日、聖土曜日などキリスト教の祝日
公式サイト http://ossuary.eu/index.php/en/?lang=2
料金 大人50コルネ、学生・子供30コルネ