ドイツ・フランクフルトのシンボルである大聖堂の塔から、再建を終えたばかりの旧市街を見下ろす

古いものと新しいものが共存する町フランクフルト。歴史的な旧市街の背後に高層ビル群がそびえ立つ様子は、ここでしか見られない光景とえるでしょう。

そんなフランクフルトの旧市街にあり、この町のシンボル的存在として親しまれているバルトロメウス大聖堂。赤茶色に覆われた威厳ある外観の建物は、一度見たら脳裏に焼き付いてしまうような独特さを兼ね備えています。

14世紀にゴシック様式へと改装され、その後も拡張や修復を繰り返しながら現在の姿となった大聖堂。歴史のなかで果たしてきた役割も大きく、1562年から1792年にかけてこの場所で計10人の神聖ローマ皇帝が選定され、戴冠式が行われました。

そんなフランクフルトの歴史を語るうえで欠かせない大聖堂ですが、空高くそびえる塔の上からは再建を終えたばかりの旧市街ほか、新旧が共存するフランクフルトの街並みを望む事ができます。

塔の入り口は大聖堂とは別になっています。大聖堂の入り口を正面にして右側へ進んでいくと、塔のチケット売り場があります。

チケットを購入したら、あとはらせん状の階段をひたすら上へ上へ。降りてくる人とすれ違うのも大変なほど狭い階段は、先が見えなくてまるで終わりのない迷路のよう。

300段以上の階段を上り、高さ95mの頂上までやってきました。遠くに見える高層ビル群と、その手前に広がる旧市街。新旧の異質ともいえる建物同士が集まっているのに、不思議とそんな光景にも違和感を与えないのがフランクフルトのすごい所。

レーマー広場から大聖堂へと続くエリアは、長年にわたる再建作業ののち今年夏に満を持して公開されました。写真中央から下に伸びる道は、新たに選定された神聖ローマ皇帝が、戴冠式後にパレードを行った場所。大聖堂からレーマ―広場までパレードを行った後、広場の市庁舎内にある「皇帝の間」で祝賀パーティーが行われたといいます。

パステルカラーの家々が並ぶ、新・旧市街。まだ外観しか完成していませんが、建物内にはショップやカフェ・レストランなどが入る予定です。

フランクフルトの街並みから視線をずらすと、ゆったりと流れるマイン川が視界に入ってきます。都会でありながら、このように緑が多いのもフランクフルトの特徴です。

フランクフルトの様々な顔を見ることのできる塔の展望台。吹きさらしの場所にあるため、天候によっては閉鎖されることもあるのでご注意を。

これまでは塔からも工事現場しか見えなかったレーマー広場東の旧市街エリアですが、工事も終わりパステルカラーの可愛らしい街並みが望めるようになりました。フランクフルトを訪れる際は、新名所となった新・旧市街の眺めもぜひ楽しんでください。

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