【世界の絶景】ノルウェー旅行のハイライト、ベルゲンからの日帰りフィヨルド観光ルポ
|雄大な自然に抱かれた北欧の国、ノルウェー。
ムンクのアートや世界トップクラスのコーヒーといった楽しみもありますが、ノルウェー旅行のハイライトといえば、なんといってもフィヨルド。
ノルウェーの西部海岸線は「フィヨルド地方」と呼ばれ、何百年も前に氷河の浸食によってできた海外線が2万キロも続いています。
ノルウェーにある数々のフィヨルドのなかでも、代表的なものが、ガイランゲルフィヨルド、ノールフィヨルド、ソグネフィヨルド、ハダンゲルフィヨルド、そしてリーセフィヨルドの5大フィヨルド。
雄大な景観とアクセスの良さを兼ね備えたこれらのフィヨルドは、旅行者のあいだでも人気が高く、夏の観光シーズンともなれば世界各国からの観光客でにぎわいます。
今回筆者は、ノルウェー第2の都市ベルゲンから、日帰りでソグネフィヨルド観光に出かけました。
長さ204キロ、最深部の水深が1308メートルのソグネフィヨルドは、ヨーロッパ本土で最も長く、深いフィヨルド。ソグネフィヨルドの支流であるネーロイフィヨルドは、ユネスコの世界自然遺産に登録されています。
ソグネフィヨルドは、ノルウェーの主要都市から日帰りもできるアクセスの良いフィヨルド。ベルゲンからの日帰りか、朝オスロを出発し、フィヨルドを観光してベルゲンに向かうコースが一般的です。
フィヨルド観光は、どこかひとつのポイントを目指すというものではなく、そのエリアで利用する鉄道やバス、フェリーなどから楽しむ景色すべてがフィヨルド観光となります。
ベルゲンやオスロを起点にソグネフィヨルドを観光するなら、複数の交通手段のチケットが一括で購入できる「ノルウェー・イン・ナットシェル(Norway in a nutshell)」の利用が便利。フィヨルド観光のための鉄道、バス、フェリーが最適な形で組み合わさったチケットで、一度チケットを購入すれば、すべての交通手段の手配が完了するというものです。
ノルウェー・イン・ナットシェルは日帰りのほか、宿泊を伴うプランも選ぶことができ、オンラインで事前購入が可能。現地に到着したら、ベルゲン駅など所定の場所でチケットを受け取りましょう。
スケジュールは選んだプランによって、また季節によっても変わりますが、筆者が筆者は朝8:43にベルゲン駅を出発。復路は列車の遅れもあり、19:30ごろベルゲン駅に到着しました。季節によっては、フロムでより長い滞在時間を確保するプランも選べます。
8:43、まずはベルゲン駅からローカル線で、標高867メートルの山あいにあるミュールダールへと出発。
10:51、ミュールダールに到着したら、フロム鉄道に乗り換えてフロムへと向かいます。
世界でも有数の急こう配を行くフロム鉄道は、鉄道マニア垂涎の絶景鉄道。ミュールダールからフロムまでの山岳地帯20キロを、一時間かけてゆっくりと進みます。
20ものトンネルを通り抜け、車窓からは険しい山々や流れ落ちる滝といったノルウェーのダイナミックな自然風景が次々と現れます。
夏のあいだは、途中ショースの滝で5~10分ほど停車。落差が225メートルの滝の勢いは圧巻で、柵の手前で写真を撮っていても水しぶきが飛んでくるほど。
神秘的な音楽が流れるなか、妖精の姿をした女性が現れ、滝のそばで魅惑的な踊りを披露してくれます。このパフォーマンスは、男性を誘惑する妖精「フルドラ」の伝説にちなんでいるのだとか。
12:01、絶景フロム鉄道の旅を終えたら、いよいよフロムに到着です。
「山間の小さな平地」という意味をもつフロムは、フィヨルドと渓谷の山々に囲まれたソグネフィヨルド観光の拠点。
住民わずか500人ほどの小さな村でありながら、フロム鉄道とフェリーの乗り換えポイントであり、ホテルやレストラン、土産物屋、フロム鉄道博物館もあり、夏のあいだは大勢の旅行者でにぎわいます。
夏にソグネフィヨルドを訪れるなら、フロムで長めの滞在時間を確保して、ハイキングやフィヨルドサファリなどのアクティビティを楽しむのもいいでしょう。
13:30、フロムのレストランでランチ休憩を挟んだ後は、フィヨルドクルーズのフェリーに乗船。ここからグドヴァンゲンまで2時間の船旅です。
視界いっぱいに切り立った断崖が広がるフェリーからの風景は、ソグネフィヨルド観光のハイライト。
最高の景色を堪能するなら、なんといってもデッキがおすすめです。2階にも客席がありますが、1階のデッキは文字通り船の最先端なので、誰にも邪魔されず迫りくるフィヨルドの絶景が楽しめます。
ひたすらダイナミックなフィヨルドの景色が続き、2時間なんてあっという間。ただし、晴れた日には強烈な日射しが降り注ぐため、日焼け止めや帽子、サングラス、ストールなどで紫外線対策は万全に。
15:30、2時間のクルーズを終えてグドヴァンゲンに到着したら、バスに乗車。ヴォスで鉄道に乗り換えベルゲンへと戻ります。
日帰りフィヨルド観光は、一日でさまざまな交通手段を利用するので、乗り換えがややこしくないか、スケジュールがタイトにならないかといった不安もあるかもしれません。
しかし、心配は無用。人の流れに乗って乗り換えは簡単ですし、フロムでは、食事やショッピングを楽しむ程度なら1時間半もあれば十分。夏期にカヌーなどのアクティビティを楽しみたいという場合は、フロムでの滞在時間が長いプランを選びましょう。
ベルゲンからの日帰りと手軽ながら、日ごろ見られない壮大なスケールの自然風景が楽しめるソグネフィヨルド。やはり、フィヨルドを抜きにしてノルウェー観光は語れません。
Post: GoTrip! http://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア