ただ渡るだけじゃない、世界一有名な橋!?イギリス・ロンドンのタワーブリッジの楽しみ方

世界で最も有名な橋のひとつが、ロンドンのテムズ川に架かるタワーブリッジ。

その名を知らなくても、ロンドンに行ったことがなくても、一度はその姿を映像や写真で見たことがあるのではないでしょうか。

跳ね橋としての機能をもつ近代的な橋でありながら、中世の城のようなゴシック様式の塔をもつデザインは世界的にも珍しく、ロンドンを象徴する風景のひとつとして愛されています。

細やかな装飾が施された橋は、近くで見ても惚れ惚れするような美しさ。

一度見ると忘れられない印象的な姿から、しばしば民謡「ロンドン橋落ちた」に出てくるロンドン橋と勘違いされますが、ロンドン橋はタワーブリッジの上流に架かる別の橋。ロンドン橋は一見なんの変哲もない橋なので、勘違いしてしまうのも無理はありません。

タワーブリッジの建設計画が持ち上がったのは、19世紀後半のこと。イースト・エンド・オブ・ロンドン(東ロンドン)の商業発展のため、ロンドン橋の下流にも新たな橋の建設が強く求められるようになりました。

そこで問題になったのが、ロンドン橋周辺には「プール・オブ・ロンドン」と呼ばれる港があったため、ここに固定の橋を建設してしまうとマストの高い船や大型船が港に入ってこれなくなってしまうことでした。

そこで、大きな船が通るときに橋の真ん中が開く跳開式の可動橋が建設されることになったのです。

タワーブリッジのデザインは公募によって選ばれた建築家ホーレス・ジョーンズと協力者ジョン・ウルフ・バリーの案が採用され、1886年に着工、1894年に完成しました。

当初は蒸気機関で水をパイプに通し跳開部の端に水圧をかけるという、シーソーの原理を使って開閉を行っていましたが、現在では電力を使用しています。

建設当時は一日に20~30回も跳ね上がったといいますが、今では週に20~30回に減っています。まったく開閉が行われない週もあり、ロンドン旅行中にタワーブリッジが開く瞬間を目撃できたらラッキー。タワーブリッジのホームぺージで橋が開く日時をチェックすることができます。

タワーブリッジの楽しみ方は、橋の開閉を見るだけではありません。実は、橋脚部分から入場して橋の内部を見学することが可能なのです。

「タワーブリッジ・エキシビション」と名付けられた展示スペースでは、タワーブリッジの建設や橋の仕組みに関するパネル展示や、橋の開閉をわかりやすく解説するミニフィルムなどが用意されています。

観光客に最も高い人気を集めているのが、「ウォーク・ウェイズ」と呼ばれる通路。

ここはもともと、橋が開いているあいだも歩行者が向こう岸へと渡れるように造られた通路でしたが、階段の上り下りを面倒くさがり、橋が閉じるまで待つ歩行者が多かったため利用者が少なく、1910年に閉鎖されてしまいました。その後、1982年にエレベーターが設置され展示スペースとして再出発を切ったのです。

廊下の床の一部は全長11メートルにわたってガラス張りになっていて、橋を行きかう車や人々、テムズ川を見下ろしながら空中歩行を楽しむことができます。訪れた人々は足元に広がる景色に夢中。

「もしこのガラスが割れてしまったら・・・」なんて想像してしまうところですが、実は4枚のガラスが層になっているのだとか。

万が一ガラスが1枚割れてしまっても、下に落ちてしまうことはありません。高所恐怖症の人にとっては、あまり気休めにならないかもしれませんが・・・

「タワーブリッジ・エキシビション」には橋のシティ・ホール側にあるエンジンルームの見学も含まれています。

エンジンルームには、建設当時の機械工学の粋を集めた水圧式エンジンがそのまま保管されており、蒸気機関方式の開閉システムについて学ぶことができます。機械好きならずとも、迫力満点の巨大なエンジンは一見の価値あり。

120年以上にわたって、ロンドンの発展を支えてきたタワーブリッジ。

川沿いからそのフォトジェニックな姿を眺めたり、橋を渡ってみたりするだけでも楽しめますが、その歴史や仕組みを知ることで、いっそうその素晴らしさが実感できることでしょう。

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