インドの森と山を駆け抜ける登山列車が絶景すぎます! ニルギリ山岳鉄道

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インドの山岳鉄道群の中で、ニルギリ山岳鉄道というなんともかわいらしい鉄道があります。

ケララ州のメットルパラヤムとウダカマンダラム(別名ウーティ)の間、約46kmを結ぶ、インドで稼働している最後の蒸気機関車鉄道の一つでもあります。

もとは1845年に着手した物の、難航し、半世紀後の1899年にようやく開業。独立までは英国人の避暑地・行楽の手段として活躍していたようです。今では世界遺産にもなり、インド人にもすっかり人気のコンテンツ。

全線を通しで走る列車は、「ニルギリ・パッセンジャー」と呼ばれ、一日一本しか運行されていません。たった46kmですが、高低差が約2000m、蒸気による運行などもあり、約3時間半かかります。

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また、ニルギリに限らず、インドの鉄道では、ムスリムの乗客がお祈りをするためにも、途中駅で十分な停車時間を確保します。

それ以外にも、停車駅で手作業修理にも時間がかかっていた模様。

下は途中のクーヌール駅で蒸気機関車からディーゼル機関車に連結しているところ。ひもでグルグル巻き付けているだけ。

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3時間半も乗ってられない!という方は、途中駅で降りることも選択肢としてあります。ただし、途中駅は山中すぎて、あまり車のアクセスが現実的ではないのでご注意。

ニルギリ・パッセンジャーに乗るには?これ、結構コツがいります。席は一等・二等・自由席の三種類。定員は一応176名。列車は5両編成で、1両が一等車、1両は二等車、その他が自由席で、定員以上の人が乗り込んでいた模様。

一等・二等は、Indian Railawayのサイトで事前予約が可能ですが、かなり先まで満席のことが多い。指定席の場合は、基本的に当日券のみで、駅で購入します。(2014年7月時点)

2014年時点の運行スケジュールによると、ニルギリ・パッセンジャーは14時ウーティ発の1本のみ。この14時発の場合、だいたい11~12時ごろからウーティの駅で発売します。駅の向かいにある代理店HILLSIDE COUNTERに行けば、10時頃から購入が可能です。

絶景が堪能できる窓辺の席を獲得したければ、一番最初に並ぶことが必須。12時頃からホームで並べます。ゆったりとしているので、お弁当や本を持ち込んで、待つのもよいです。

インド人観光客にもニルギリ鉄道は人気で、家族連れを中心に、どやどやと並びだします。そしてついに、14時、貨物と人を乗せたニルギリ鉄道が到着。都会の駅舎のような喧騒とした雰囲気と違い、ディズニーランドのパレードを迎えるのかのように、みんな大興奮。

一般車両は、このようなベンチになっており、ぎゅうぎゅうづめで乗ります。いよいよ出発。標高2000mのウーティから、山や谷を越えていきます。列車から見える景色は、こんもりとした緑の茶畑、アルプス高原のような丘陵の街並み、と、普段私たちがイメージするインドとは違った素晴らしさが味わえます。

列車内もエキサイティングな気分で、遠足のような雰囲気。トンネルに入るときはそろって叫びます。途中で休憩もあり、澄んだ外の空気を楽しむこともできます。ただし、後半は音や匂いが結構すごい。ハンカチなどの持参をおすすめします。

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車内から見える絶景はもちろんのこと、おもちゃのような鉄道デザイン、蒸気システムがなんともノスタルジックで魅力的。多少チケットを取る手間はかかりますが、それだけの価値はあります。

By Shoko
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