精霊の宿る家「ハウスタンバラン」— パプアニューギニア編!

ここ数年、日本でもちょっとした“スピリチュアル”ブームが到来し、占いやメディアでこの言葉を耳にした方も多いのでは?今回はパプアニューギニアのスピリチュアルな一面をご紹介します。

パプアニューギニアの宗教は主にキリスト教で、ほとんどの国民は敬虔なクリスチャンですが、そこには「スピリット」と呼ばれる精霊信仰が共生しています。自然界すべてに霊が宿り、山や川、森、動物などを崇める……

日本の原始神道やアニミズムにも似た、自然を崇拝する独特のライフスタイルが生きています。この精霊信仰がもっとも色濃く残る地域が、ジャングルを蛇行するアマゾン川のようなセピック川流域。

全長1,126kmの川の流域には高床式住居が集まる小さな集落を中心に、太古からの信仰と風習がしっかりと残されており、その建物や彫刻などのプリミティヴ・アートを見れば一目瞭然。
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▲ パプアニューギニアを代表する「プリミティブアート」Photo by NUMA

その象徴的な存在が“精霊の家 spirit house”を意味する「ハウスタンバラン」で、村の中心に堂々と建てられています。非常に神聖な祭祀用の家で、男たちが成人するための独特の通過儀礼が執り行われます。

ワニを先祖として崇めるセピック地方では、一定の年齢に達するとハウスタンバランの2階に集まり、背中をワニの鱗のような模様にナイフで傷を付けられ、やがて成人男子「クロコダイルマン」として生きていくのです。

多くの地域が電気も通っていなく、船だけが唯一の交通手段という厳しい自然環境。その結果、驚くべき文化が奇跡的に保存されることとなったのです。

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▲ 精霊の家と言われる「ハウスタンバラン」Photo by NUMA

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▲ ワニの刺青が入ったセピック川に住む男性 Photo by NUMA

ハウスタンバランは女性を、暗い内部は胎内を象徴するとされ、彩色された精霊の像や素晴らしい装飾が施されています。首都ポートモレスビーの国会議事堂は、ハウスタンバランをモチーフにして建てられました。

他部族はもちろん、女性の立ち入りは厳しく禁じられているミステリアスなハウスタンバランですが、観光客は例外的に入ることが認められています。その中に佇めば、精霊たちのささやきが聞こえてくるかもしれません……

Youtube:http://youtu.be/NEQsNNekhjg

〜パプアニューギニア〜
パプアニューギニアは、赤道のすぐ南に位置しており、日本から直行便で約6時間30分の距離にあります。世界で2番目に大きな島、ニューギニア島の東半分をはじめとする600の島々からなり、南太平洋最後の楽園と言われ、そこには美しい海と、山々の深い緑、長い歴史の中で受け継がれた伝統の文化が息づいています。自然と触れ合う旅、文化を探訪する旅など、パプアニューギニアでは、様々な旅の楽しみ方が皆様をお待ちしています。

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