【金沢女子旅】特別名勝・兼六園の中にある時雨亭でお茶をいただき、お庭を愛でる

石川県金沢市の特別名勝・兼六園は、江戸時代の代表的な林泉回遊式大名庭園の特徴をそのまま今に残す文化財指定庭園。岡山の後楽園、水戸の偕楽園と並んで、日本三名園のひとつとして有名です。

園内中央あたりにある霞が池は、天保8年(1873年)に掘り広げられた池で、広さは5800平方メートル。
池の中にある島は蓬莱島といい、不老長寿を表しているのだとか。

その池のほとりにあるのが、兼六園の中で最も枝ぶりが見事であると言われる唐崎松(からさきのまつ)。

兼六園のシンボルでもあり、北陸の冬の風物詩といえば「雪つり」ですが、毎年11月1日に雪害から樹木を守るための雪つり作業を始めるのだそうです。

筆者が訪れた10月下旬には、雪つり作業の下準備のため、庭師さんたちが大勢で準備をされていました。

紅葉にはまだ少し早い時期でしたが、こうした風景もその土地ならではの風情があってよいものですね。

加賀友禅を着て園内を散策する若い女性の姿も、庭園に彩りを添えていました。

花見橋、根上松、曲水、雁行橋、噴水など、広い兼六園内にはたくさんの見どころがあり、季節ごとに異なる装いを見せてくれます。

さて、その広い兼六園の隅にひっそりと建っているのが、今回ご紹介する時雨亭(しぐれてい)。

木造平屋建て、杮(こけら)葺きの建物で、中のお座敷で、呈茶を行っています。

お茶は、抹茶(生和菓子つき)720円、煎茶(和菓子つき)310円の2種類。受付で料金を払うと、奥の座敷に案内してもらえます。

座敷からガラス越しに眺めるお庭の美しいこと! 贅沢な景色を独り占めしている気分になれます。

今回は煎茶と和菓子をいただきました。お茶を運んでくださる着物姿の女性の所作も美しく、上品。

よい香りのお茶を口に含み、庭園を眺めてほっとする時間。「静謐」という言葉がぴったりです。

ほっとくつろげるようで、でも背筋がしゃんと伸びるような、独特の雰囲気。

緑の苔や木々も美しいですが、紅葉の見頃には、きっと息をのむような景色が観られることでしょう。

広い兼六園の散策の途中、ちょっと一休みしたくなったら、時雨亭に足を運んで、おいしいお茶とお菓子をいただき、お庭を愛でる時間を取ってみてはいかがでしょうか。

きっと、金沢旅行の忘れられない思い出の一つになるはずです。

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名称 兼六園
住所 石川県金沢市兼六町1
電話 076-234-3800
公式サイト http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/

開園時間 3月1日~10月15日:7時~18時、10月16日~2月末日:8時~17時
入園料 大人310円(18歳以上)、小人100円(6歳~17歳)、30名以上は団体料金あり

時雨亭の利用時間は9時~16時30分まで。(受付は16時まで)
休呈日は年末年始(12月29日~1月3日)