世界遺産・シントラの文化的景観を望む絶景スポット、ムーアの城跡は行かなきゃ損!

「シントラの文化的景観」としてその景観自体が世界遺産に登録されているリスボン近郊の街シントラ。

イギリスの詩人バイロンが「この世のエデン」と称賛したシントラの街を一望できる絶好のビュースポットがムーアの城跡。7~8世紀にムーア人によって標高450メートルの山頂に築かれた城の跡地です。

ムーア人たちが建設した城は、1147年にアフォンソ・エンリケス王の手によって攻略され、その後修復されましたが、現在は城壁だけが残る廃墟のような姿になっています。

ムーアの城跡はシントラの他の観光地よりもオープン時間が早いので、シントラ駅から朝一番のバスでムーア人の城跡に行き、ペーナ宮殿や王宮のチケットも一緒に購入しておくのがおすすめ。そうすれば一番人気のペーナ宮殿でもチケット購入の列に並ばずに済みます。

チケット売り場からハイキングコースのような道を歩くことおよそ15分。ムーアの城壁の入口にたどり着きます。

広大な敷地に残る城壁が、かつてここを支配したムーア人たちの栄光を物語っています。

ムーアの城跡のハイライトは、なんといってもここからの眺め。城壁の上を歩き、じっくりと世界遺産・シントラの文化的景観を堪能しましょう。

眼下に広がるのは王宮に面したレプブリカ広場を中心とした街の中心部、シントラ・ヴィラ。

深い森に抱かれたオレンジ屋根の街並みがメルヘンチックです。

その反対側には、529メートルの山頂にそびえるペーナ宮殿の姿。山の上にぽつんとたたずむカラフルな宮殿は、どこか現実離れした幻想的な雰囲気を漂わせています。

さらには、周囲を取り囲む緑深い山々…自然と人工物が調和したシントラの風景は、まさに「文化的景観」の名にふさわしい美しさです。

頂上までのぼりつめると、眼下にはシントラの文化的景観が一面に広がります。はるか上からシントラの街を見下ろしていると、この地を征服したかのような満足感と爽快感がこみ上げてくることでしょう。

とりわけ、他にほとんど観光客がいない朝一番に訪れると、シントラの景観を独り占めしているかのような気分が味わえます。

万里の長城とまではいかないものの、城壁が龍のように山の斜面を這う光景は圧巻。かつてムーア人が築いた城がいかに壮大なものであったのかが実感できます。

世界遺産のシントラの絶景を眺めながら、栄枯盛衰の歴史のダイナミズムが感じられるムーアの城跡。シントラを訪れるなら決して見逃してはいけないスポットです。

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