「ハンザの女王」と称されたドイツの世界遺産の町リューベックで美しい街並みを楽しむ

北ドイツの町リューベック。かつてのハンザ同盟の盟主として繁栄した町では、いまでのその名残が色濃く残っています。

世界遺産に登録されている街並みは、「ハンザの女王」と称えられるほどの美しさ。そんなリューベックの旧市街を歩いてみましょう。

旧市街の入り口に堂々と構えているのが、このホルステン門。町の防衛を目的として15世紀に建てられました。ユーロ導入前は50マルク紙幣にこの門が描かれおり、ドイツ人なら誰でも知っているといっても過言ではないほどの有名な門です。

よく見ると少し傾いている様に見えますが、これは門の重みで地面に沈んでしまった部分があるからです。これだけどっしりとした門なのですから、その重みも相当な物なのでしょう。

町の中心であるマルクト広場に建っている市庁舎。黒いレンガが使われたゴシック様式の建物やルネサンス様式のアーケードなど、異なるスタイルが混ざり合って独特な雰囲気が漂っています。

建物の上部には風を通すための丸い穴も開けられています。

黒いレンガはリューベック特有のもの。なぜ黒いのかという理由については、「灰が混ぜられている」や、「牛の血が混ぜられている」など様々なことが言われています。どちらにしても、この黒いレンガは高級品であり富裕層しか手にすることが出来ませんでした。このレンガが使われることで、建物全体の雰囲気が一層重厚になっています。

黒いレンガと比べてリューベックの町で目にする機会が多いのが、赤レンガを使用した建物です。教会や聖霊養老院をはじめ、町の至る所で北ドイツらしいレンガ造りの建物を見ることができます。


旧市街の北端には、ホルステン門に引けをとらないほどの立派なブルク門が構えています。どっしりとしたホルステン門とはひと味違った趣の、すらりとした外観です。

ちなみに、リューベックは「7つの塔の町」と言われており、遠くから街を眺めると、教会や大聖堂の計7本の塔が町の中に建っている様子を見ることができます。その光景は美しくもありながら、どこかのどかな温かさを感じさせる物でもあるのです。

「ハンザの女王」と称えられた美しい町リューベック。中世の面影が残る美しい街並みを楽しみながら、この町が歩んできた歴史に思いを馳せるのも面白いかもしれません。

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