ひんやり、つるんとした舌触り! 水の都・大垣の夏の風物詩「水まんじゅう」を金蝶園総本家で味わう
|大垣市は、岐阜市に次ぐ、岐阜県第2の都市。良質で豊富な地下水に恵まれているため、古くから「水の都」と言われています。
この水の都で、明治の初めに生まれたのが、大垣名物「水まんじゅう」です。
和菓子店の店先に設置された水槽におちょこに入った水まんじゅうが冷やされる姿は、水の都大垣の夏の風物詩となっているほど。
家庭に冷凍庫や冷蔵庫のない時代、冷たい地下水で冷やされた水まんじゅうは、大垣の人々にとって夏の暑さをしのぐ愛すべきおやつだったことでしょう。
大垣では水まんじゅうを販売する和菓子店がいくつもありますが、今回は創業寛政10年(1798年)の老舗、金蝶園総本家を訪ねました。岐阜銘菓「金蝶園饅頭」で有名な和菓子店です。
金蝶園総本家 大垣駅前店は、JR大垣駅から徒歩1分ほどのアクセスしやすい場所にあり、夏場は水まんじゅうを買い求める人が店先に列を作っていることも珍しくありません。
持ち帰り用の水まんじゅうを購入する場合は店頭の水槽前に並ぶことになりますが、店内で水まんじゅうをいただく場合は、店内奥のカウンターで注文をします。
店内で食べる水まんじゅう(緑茶付き)は、2個入が390円(税込)、3個入が520円(税込)。
2個入の場合は定番の味であるこし餡、抹茶餡んの水まんじゅうが各1つずつ、3個入の場合はこし餡、抹茶餡、季節の餡の水まんじゅうが各1個ずつ入っています。
季節の餡の水まんじゅうは、旬の果物を使用した月替わりとなっており、4月は桜餡、5月はいちご餡、6月はびわ餡、7月は桃餡、8月は葡萄餡、9月はいちじく餡とのこと。
今回は、2個入(こし餡、抹茶餡)の水まんじゅうをいただきました。ガラスの器に氷水とともに盛り付けられた水まんじゅうは、窓から差し込む日光を受けてきらきらと輝き、目にも涼しげ。
きりっと冷たい緑茶も、暑い屋外を歩いてきた人にとっては、とても嬉しいですね。
金蝶園総本家の水まんじゅうは、葛に水に強いわらび粉を混ぜ、柔らかく炊き上げた生地を陶器のお猪口に流して固め、冷たい地下水に漬けて冷やしたものだそうです。
透き通った生地の中に見えるこし餡や抹茶餡の彩りも美しく、目でも舌でも楽しめる一品。
水まんじゅうはひんやり、つるんとした舌触りで、心地よく喉を通っていきます。
地下水を大量に使って炊き上げたという餡は、あっさりとした甘さで、舌触りもなめらかです。
スプーンで音を立てて氷をかき混ぜるカラカラという音に、窓の外の蝉しぐれが重なる、夏だけの特別な時間。
水まんじゅうは店頭で持ち帰り用(4個入で500円~540円)を買い求めることもできます。
大垣藩出身の蘭学者、宇田川榕菴が「珈琲」という字を創り出したことにちなんだ「オオガキ珈琲水まんじゅう」は、店内飲食がなく、持ち帰りのみ。お好みでコーヒーフレッシュ、又はミルクをかけても美味しいのだとか。
進物用の化粧箱(8個入、12個入、16個入)もありますよ。なお、日持ちは2日間と短いのでご注意ください。
金蝶園総本家の水まんじゅうの販売期間は、毎年4月下旬~9月下旬。
この時期に大垣を訪れる方は、金蝶園総本家に立ち寄って、ひんやり、つるんとした水まんじゅうのさわやかなのど越しで涼を取ってみませんか。
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名称 金蝶園総本家 大垣駅前本店
住所 岐阜県大垣市高屋町1-17
電話 0584-75-3300
営業時間 8:00~19:00
定休日 なし(年末年始のみ営業時間変更あり)
公式サイト http://www.kinchouen.co.jp/