現代と過去が交差する、クロアチアの首都・ザグレブで訪れたい観光スポット7選
|「魔女の宅急便」のモデルといわれる世界遺産の町・ドゥブロヴニクをはじめ、アドリア海沿岸の美しい町々で人気上昇中のクロアチア。
クロアチアの空の玄関口である首都のザグレブは、旅の起点あるいは終点として多くの旅行者が行き交う町。素通りするにはもったいない、ザグレブで訪れたい7つのスポットをまとめてご紹介します。
・イェラチッチ総督広場
「ザグレブのへそ」ともいえる町の中心で、サッカー場ほどの面積がある広場に、カフェやレストラン、ショップが入ったカラフルな建物が並ぶ光景は壮観。これらの建物は20世紀以降に建てられたものですが、広場自体は17世紀に形成されたとされ、「ザグレブ発祥の地」とも呼ばれています。
朝から晩まで多くの人が集まるイェラチッチ総督広場は、近代的な都会として発展を遂げつつある「ザグレブのいま」を感じるのにぴったりの場所です。
・聖母被昇天大聖堂
13世紀から18世紀にかけて建設された、ザグレブを代表する教会。町のあちこちから見える、高さ100メートルを超えるという2本の尖塔が印象的です。現在の姿は、1880年の大火災の後ネオ・ゴシック様式で再建されたもので、今も常にどこかしら補修中。
ルネッサンス様式の祭壇やバロック様式の説教壇がある内部は、色鮮やかなステンドグラスに照らされ荘厳な雰囲気。大聖堂の名にふさわしい風格が感じられます。
・ドラツ広場
聖母被昇天大聖堂のほど近くにある広場で、「ザグレブの胃袋」の異名をとる青空市場が開催されます。現在ザグレブに残っている市場としては最も古い歴史をもつもので、野菜や果物をはじめ、肉、魚、パンなどが売り買いされる市場は庶民の活気に満ちています。
ラベンダー製品やはちみつ、刺繍製品など、お土産にぴったりの品物を売る店もあり、ぶらぶら歩くだけで楽しい気分になれるはず。フルーツなどを買ってホテルで食べるのもおすすめです。
・聖マルコ教会
可愛らしい屋根のモザイク模様がガイドブックなどによく登場する、ザグレブのアイコン的存在。群青色と赤茶色のタイルを使い、右側にはザグレブ市の紋章、左側にはクロアチア王国とダルマチア地方、スラヴォニア地方を表す紋章がデザインされています。
教会そのものは13世紀に建てられたと見られていますが、現在の建物や屋根の紋章は1880年の改築工事以降のものなのだとか。土日の12時と13時には教会前で衛兵交代式が行われ、「ザグレブに来た!」と実感できるスポットです。
・失恋博物館
ザグレブの観光スポットとして近年日本でもその名を知られるようになってきたのが、失恋博物館。その名を聞いただけでも、いったい何が展示されているのか気になりますよね。
もともと世界を巡回する展覧会として始まり、2010年に常設の博物館として開館したこの施設は、展示品がすべて一般人による寄付というユニークな博物館。
世界各国から「恋の遺品」、すなわち失われた恋にまつわる思い出の品々が寄贈され、それぞれ寄贈者からは自虐的なコメントや、新たな人生を歩む決意に満ちたコメントが寄せられています。歴史に残るような偉人ではなく、どこにでもいるような一般人のドラマに焦点を当てたからこそ、多くの人々の共感を呼んでいるのでしょう。
・ザグレブ・アイ
イェラチッチ総督広場に面するビルに設けられた展望台が、ザグレブ・アイ。ここからは、イェラチッチ総督広場やその周辺のみならず、ザグレブ市街を一望する大パノラマが広がります。町を歩いているときはなかなかわかりませんが、豊かな緑に囲まれたザグレブの風景は予想以上の美しさ。
入場券は、購入日まる一日有効なので、日中に一度、夜に一度訪れて、昼間の風景と夜景の両方を楽しむのがおすすめです。展望台の屋内はカフェ・バーになっていて、ザグレブの景色を眺めながらくつろぎのひとときが過ごせます。
・ミロゴイ墓地
「ヨーロッパで最も美しい墓地」としてひそかに注目を集めているのが、ザグレブ郊外にあるミロゴイ墓地。墓地が美しいといわれてもなかなかイメージが湧きにくいですが、ミロゴイ墓地には「お墓」という言葉からイメージされる暗く寂しい場所とは正反対の光景が広がっています。
19世紀に造られた2万8000平米の広大な敷地をもつミロゴイ墓地には、宮殿のように壮麗な建物が建ち、蔦の絡まるロマンティックな回廊には、芸術的な彫像や墓碑が並んでいます。
鳥のさえずりが聞こえる緑豊かな敷地内は、晴れた日は絶好の散策スポットに。日本では見られない、ヨーロッパならではの美しい墓地は一見の価値ありです。
歴史的建造物から近年オープンの話題のミュージアムまで、多彩な顔ぶれがそろうザグレブの観光スポット。アドリア海沿岸とはまったく異なる表情をもつ、ザグレブならではの魅力を発見してください。
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