イギリス・ロンドンにある音楽の殿堂「ロイヤル・アルバート・ホール」にガイドツアーで潜入

「音楽の殿堂」とも呼ばれるロンドン最高峰のコンサートホール、「ロイヤル・アルバート・ホール」。

ヴィクトリア女王の夫・アルバート公に捧げられた劇場で、毎年夏にBBCが主催する「ヘンリー・ウッド・プロムナード・コンサート(通称プロムス)」の会場としても有名です。

8000人を収容できる大規模な円形劇場で、その円周は224メートル。赤レンガとテラコッタで造られた独特の重厚な外観は、一度見ると忘れらない印象を残します。

1871年のオープン以来、クラッシックからロックやポップスまで、さまざまなジャンルのコンサートが催されているほか、ボクシングやレスリング、テニス等のスポーツイベントが開催されることもあります。

1969年から20年間にわたってミス・ワールド世界大会の会場として使われたほか、1991年には日本の大相撲の公演も行われました。

世界のミュージシャンが憧れるロイヤル・アルバート・ホールの内部を見るには、ここで開催されるコンサートなどを鑑賞するほかに、ガイドツアーに参加する方法があります。

昼間もイベントが開催される日を除き、日中10時から16時までのあいだ、30分から1時間ごとに開催されています。あらかじめホームページで開催スケジュールを確認してから足を運びましょう。

もともとこのホールの建設を提唱したのは当時のヴィクトリア女王の夫であるアルバート公で、1851年の万国博覧会の収益を投じて着工されました。ところが、アルバート公はその完成を見ることなく、42歳の若さでこの世を去ったのです。

最愛の夫を亡くしたヴィクトリア女王は悲しみに暮れ、完成したホールにアルバート公の名を冠しただけでなく、階段の手すりや壁など、館内のいたるところに彼のイニシャルを表す「A」の文字をデザインさせました。

さらには、ロイヤル・アルバート・ホールの向かいにあるハイド・パークに黄金色に輝くアルバート公の豪華な記念碑を建立したのです。

アルバート公は完成したホールを見ることはできませんでしたが、館内にはヴィクトリア女王とアルバート公の胸像が並んで飾られています。

かつてヴィクトリア女王はこの階段から王族の控え室へと向かいました。ドレスアップした小柄な女王が歩きやすいようにと、階段の幅はとても狭く造られています。

ヴィクトリア朝の家具が配置された王族の控え室は、思ったよりもシンプルで機能的。壁には歴代の王族の写真が飾られています。

ここでガイドさんが、南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏が興奮のあまり客席で立ち上がり、来賓が立ち上がったためにエリザベス女王も立ち上がり、エリザベス女王が立ち上がったので、ホール内の全員が立ち上がったという楽しいエピソードを披露してくれました。

もちろん、ガイドツアーでは5200人を収容するというメイン・ホールにも入場できます。しかし、たいていその日の夜の公演に向けた準備が行われているので、メイン・ホール内の写真撮影は不可。

女王のプライベートボックス席や、「マッシュルーム」と呼ばれる天井の音響装置に注目です。

廊下にはこれまでに行われたイベントの写真やポスターが掲げられており、好きなアーティストの写真や映画のポルターなどが見つかるかもしれません。

音楽ファンはもちろんのこと、そうでなくても楽しめるロイヤル・アルバート・ホールのガイドツアー。ガイドツアーに参加した後、さらにコンサートなどのイベントを利用すれば楽しみも倍になることでしょう。

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名前 ロイヤル・アルバート・ホール(Royal Albert Hall)
住所 Kensington Gore, Kensington, London SW7 2AP, UK
公式HP https://www.royalalberthall.com/