タイ・バンコクのショッピングセンター「ターミナル21」がいろいろスゴイ件

プチプラから高級まで、数々のショッピングセンターがひしめき合う買い物天国、バンコク。

バンコクに数あるショッピングセンターのなかでも、独自のコンセプトで不動の人気を誇るショッピングセンターがあります。

それが、BTSアソーク駅とMRTスクンビット駅に直結している「ターミナル21」。

BTSとMRTが交わる場所という立地の良さに加え、さまざまな仕掛けが施されたターミナル21は、単なるショッピングスポットというよりも、それ自体が観光スポットと化しています。

・世界旅行気分を味わえるショッピングセンター

「ターミナル21」という名称からもうかがえる通り、コンセプトは「空港」。確かに、天井の高いガラス張りの開放的な空間は空港を思い起こさせます。

さらに、各フロアの上りエスカレーター前には「Departure」、下りエスカレーター前には「Arraival」の看板が設けられていて、国際空港に迷い込んだかのような気分に。

しかも、各フロアは世界の主要都市や地域をテーマに造られているため、フロアごとに受ける印象がまったく違います。

その土地をイメージした巨大なオブジェが配置されているばかりか、トイレまでがそのテーマに沿って、凝ったデザインが施されているのです。

ターミナル21の館内をただ歩いているだけで、ちょっとした世界旅行気分。これといって買い物の目的がなかったとしてもじゅうぶん楽しめます。

・LGフロア(カリビアン)

ターミナル21のショッピングエリアの最下層にあたるのが、LGフロア。このフロアのテーマは「カリビアン」で、南国的なリラックスしたムードが漂っています。

おもに食料品を扱うフロアで、やや庶民的なデパ地下のような雰囲気。オープンスペースには、軽食やおやつなどの屋台が出ていることもあります。

「グルメマーケット」という、スーパーに加えティーショップやジューススタンド、ケーキショップなどが並ぶゾーンは、テイクアウト用の食品の購入やバラマキ土産の調達におすすめです。

・Gフロア(ローマ)

白を基調に、ローマ時代の神殿をイメージさせるオブジェなどが配置されたゴージャスなイメージのフロア。「ラコステ」や「リーバイス」「マンゴー」など、国際的なファッションチェーンのショップが中心で、落ち着いた雰囲気があります。

ここはトイレも優雅で見ごたえあり。「手洗い場はどこかな?」と思ったら、中央の噴水から水が出る仕組みになっていました。なかなか芸が細かいんです。

・1階(東京)

日本人には特に気になる、東京をテーマにしたフロア。

巨大な招き猫や力士、鳥居のオブジェなど、タイ人から見た典型的な日本のイメージがそこにはあります。

「表参道」「原宿」といった地名が書かれているのはいいとして、「嬉々として」なんていうフレーズが提灯に書かれていたり、時にはもはや日本語ではない解読不能な文字が書かれていたりと、日本人から見るとツッコミどころも少なくありませんが、そこがまた面白いのではないでしょうか。

このフロアのトイレもある意味で圧巻。「お手洗い」と書かれた巨大な石碑の奥に進んでいくと、トイレの壁には百人一首に登場する権中納言匡房の歌が書かれています。

こんな厳かなトイレ、むしろ日本にはないかもしれません。

東京フロアで売られているのは女性ファッションが中心で、小規模でローカルな雰囲気のお店がたくさん並んでいます。

・3階(イスタンブール)

3階には、トルコのイスタンブールをイメージしたフロアで、女性の雑貨や化粧品などの小さなショップが並んでいます。

ちなみに、フロアテーマとそのフロアで売られているものにはさほど関係がありません。内装はそのテーマで統一するけれども、商品はバラバラというところがタイらしいような気もします。

トルコの旋回舞踊「セマー」を踊る男性の像や、トロイの木馬をイメージしたものと思われる馬のオブジェなどが点在、天井からはモザイクランプが吊るされ、エキゾチックなムードを漂わせています。

トイレも、イスラム美術の様式美を採り入れた異国情緒たっぷりの空間。

・4階(サンフランシスコ:City Street)

サンフランシスコのアイコン、ゴールデンゲートブリッジのオブジェが目に飛び込んでくるのが4階。ショッピングターでここまで大きなオブジェを造ってしまうのはすごい!

このフロアはレストラン街になっていて、吉野家や富士レストランなど日本食も充実しています。

港町サンフランシスコがテーマだけに、トイレもマリンな雰囲気。

天井のネットにはなんとカニが引っかかっています。こんなふうに、細かいところまで楽しい演出でいっぱいなのが、ターミナル21の人気の秘密なのです。

・5階(サンフランシスコ:PIER21)

4階同様、サンフランシスコがテーマの5階には、地元っ子にも大人気のフードコート「PIER21」があります。

近年、バンコクのショッピングセンターは高級化が進んでおり、安食堂の数倍もの値段がするフードコートも増えてきていますが、PIER21は庶民派。50バーツ前後で気軽に食事ができるとあって、旅行者はもちろん地元の人々にも根強い人気を誇っています。

お昼どきは混み合うことが多いので、ランチをするなら早めの時間に出かけるのがおすすめ。

・6階(ハリウッド)

映画館やゲームコーナー、スマートフォン機器売場などがある6階は、ハリウッドをイメージしてデザインされています。

旅行者は立ち寄ることの少ないフロアですが、一度このフロアのトイレに足を運んでみてください。

テーマがハリウッドというだけあって、トイレの壁にはスターを前に興奮する大勢の見物客の姿が。人だかりのあいだをぬって奥のトイレへと進んで行けば、セレブにでもなったかのような錯覚に陥るかもしれません。

人気のファッションブランドやグルメスポットがあるのはもちろんのこと、その独創的な空間自体が見ごたえのあるターミナル21。

バンコクを訪れるなら、一度は覗いてみて損のないショッピングモールです。

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ターミナル21公式サイト:http://www.terminal21.co.th/