マーライオンだけじゃない!多文化国家シンガポールで、アラビア世界を体験しよう
|シンガポールと言えば、マーライオンにマリーナベイサンズ、ナイトサファリと、お決まりの観光スポットが浮かぶ人が多いのではないだろうか。もちろん、それらの定番スポットは、シンガポールを訪れた際には外すことのできない観光地だ。
しかし、シンガポールの魅力はそれだけではない。
あまり知られていないかもしれないが、実はシンガポールには、アラブストリートやリトルインディア、カトンエリアなど、それぞれの文化の特色が色濃い地域が点在している。今回は、そんな多文化国家であるシンガポールの中でも、イスラムの匂いが濃い地域、アラブストリート周辺について紹介しよう。
MRTブギス駅を降りると、ヒジャブを被って歩く女性の姿を多く見かける。駅を出た瞬間から、イスラムの匂いを感じることができるだろう。そしてそこから約10分歩けば、イスラム文化の色濃い地区、アラブストリート周辺にたどり着く。
この地区の最大の見どころは、なんといってもシンガポール最大のモスク「マスジット・スルタン」だろう。
黄金に輝くモスクのたまねぎ屋根が、遠くからでもひときわ目を惹く存在となっている。近づき、間近で見てみれば、その美しさはより一層際立つ。
靴を脱いで中に入るとすぐ、日本語、中国語、フランス語、韓国語など、13ヵ国語に翻訳されたイスラム教の聖書、コーランが置いてある。
時間が許すのであれば、手に取って読んでみるのもいいだろう。
ここに毎日巡礼にやってくる、イスラム教徒の世界観を知れる良い機会だ。
マスジット・スルタンは、1階のホールが男性がお祈りする場所、2階が女性のお祈りする場所となっており、観光客は1階のホールの外からの見学となる。
残念ながらイスラム教徒以外は、2階と1階の礼拝ホールに入ることはできないが、彼らが熱心に祈りをささげる姿には、何か心動かされるものを感じられるはずだ。
建物自体も美しいので、一見する価値は十分にあるが、ぜひ1日5回の礼拝の時間を狙って来ることをおすすめしたい。
荘厳なマスジット・スルタンを紹介したが、アラブストリート周辺で見るべきものはそれだけではない。
マスジット・スルタンの正面から真っすぐに伸びる、「ブッソーラ・ストリート」も魅力の一つだ。
この通りには、トルコ料理やアラブ料理のレストラン、お土産屋が何件も立ち並んでおり、ここでもイスラムの雰囲気を感じることができる。
中にはピンクを基調とした内装に、椅子や机、壁一面にアラブ風の模様が描かれたお店も見つけることができる。この通りで食事をせずとも、歩いているだけでも十分楽しめるだろう。
そしてもう一つ、ぜひ散策してほしいのが、アラブストリートだ。
アラブストリートはテキスタイル街となっており、インドネシア・マレーシア特産のカラフルな布地や、シルクを扱う店、仕立て屋などが立ち並んでいる。
ドレスや服だけでなく、巾着袋やハンカチなどの小物を取り扱う店もあるので、お土産として選んでみるのもいいだろう。
シンガポールといえば「マーライオン」。それはもちろんであるが、多文化国家シンガポールには、定番観光地以外にも、エスニックな楽しみ方ができる場所が多く存在する。
今回はそのうちの一つ、アラブストリート周辺を紹介した。
国土の狭いシンガポールでは、どこからでもさほど時間をかけずにここへ来ることが可能だ。
シンガポールに訪れた際には、ぜひ、アラブストリート周辺にも足を伸ばしてみてほしい。
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