モーゼルワインと古城の織りなす美しいドイツのコッヘムを訪ねて

フランス東北部のヴォ―ジュ山脈から流れ出し、ルクセンブルクを経てドイツを流れるモーゼル川。全長545kmの川はやがてドイツの町コブレンツでライン川と合流し、オランダを通過したのち北海に注ぎます。

そんなモーゼル川流域はワイン用のぶどう畑が広がり、小さくて美しい町が点在するエリア。美味しいワインはもちろん周辺地域でのハイキングや町・古城巡りなどもでき、特に夏場はどの町も多くの人で賑わいます。

今回紹介するコッヘムも、そんな様々なアクティビティが楽しめる町のひとつ。旧市街にはワインショップやカフェ、レストランがひしめき合い、大変な賑わいを見せます。その場所柄ドイツ国内はもちろん、近隣のベルギーやオランダ、ルクセンブルクから来た観光客の姿も多いです。

コッヘム観光のハイライトとなるのが、ぶどう畑の上にそびえるライヒスブルク城。1000年頃に築かれた城は、現在は城博物館として公開されています。

ディズニー映画に登場しそうな外観ですが、これは映画のセットではなく本物のお城。本物のお城を気軽に訪問できるのも、ドイツ観光の魅力のひとつです。

毎年8月の第一週末には敷地内で城祭りが開催され、城全体がまるで中世にタイムスリップしたかのような雰囲気に包まれます。予定が合えばぜひ訪れてみてください。

城の麓にあり、まさしく「城下町」のイメージにぴったりな旧市街。

広場を囲むカラフルな木組みの家がつくりだす風景は、まさにドイツの古き良き街並みです。

広場でも特に目を引くのが、1739年に建てられたバロック様式のピンクの市庁舎。窓辺に飾られたゼラニウムとピンクの壁とのバランスが素晴らしいですね。花が大好きなドイツ人。夏から秋にかけてドイツを旅行すると、この様に窓辺にゼラニウムやペチュニアが咲いている様子をよく目にします。

ところどころで頭上や建物の壁にぶどうの蔓がはっていて、収穫間近のぶどうがたわわに実っている光景も、ワインの町ならでは。

ワインの町なので旧市街にはいくつものワインショップが店を構えています。ワイナリー経営のワインショップもあれば、様々なワイナリーの商品を集めて販売している店も。どこのショップでも試飲をさせてくれるので、好みのワインを探してみましょう。

時間に余裕があれば、「ピナー・クロイツ」と呼ばれる山の上まで行ってみるのもおすすめ。山頂まではチェアリフトで行くことができ、モーゼル川沿いに佇む旧市街やその背後にそびえるライヒスブルク城を望むことができます。

どこに目を向けても美しい光景が広がる町コッヘム。古き良き街並みのなかでキリッと冷えたモーゼルワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

協力:ドイツ観光局