黒い森の町、ドイツ・フライブルクで開かれるノスタルジックなクリスマスマーケット

南西ドイツに広がる黒い森。その南に位置するフライブルクは環境都市として知られているほか、黒い森観光の拠点として人気の町です。

旧市街の中心に立つ大聖堂やパステルカラーの家々、中世の面影を伝えるいくつもの門がつくり出すフライブルクの街並みは、どこか落ち着いた雰囲気。小道に入ればアンティーク点やセレクトショップなどが並ぶなど、そぞろ歩きの楽しい町です。

そんなフライブルクで開催されるのは、周囲の街並みと調和した温かみのあるクリスマスマーケット。グリューワインやクリスマスオーナメントといった定番の屋台ほか、この町や黒い森に関連する商品などローカルものも多いのが特徴です。

フライブルクのクリスマスマーケットは、マルティン教会周辺の市庁舎広場(Rathausplatz)とフランツィスカーナ通り(Franziskanerstraße)が主な会場。このほか市庁舎広場から西に伸びるトゥルム通り(Turmstraße)や「カルトッフェルマルクト(Kartoffelmarkt)」にも屋台が並びます。

メイン会場である市庁舎広場。バルコニーで控えめにクリスマスツリーが輝く新市庁舎の前には、食べ物や飲み物のほか主に手工業製品を取り扱う屋台が集まっています。

食卓を彩る食器やクリスマスムードを盛り上げてくれるオーナメントはハンドメイドが多いのが特徴。ひとつひとつ丁寧に手作業で仕上げられた品からは、職人の熱意と温かみが感じられます。

この町の養蜂家によるはちみつ製品のほか、黒い森特産のハムやシュナップスなどはこの地方のお土産としてもおすすめ。クリスマスマーケットに並ぶ商品はどちらかと言えば似たり寄ったりですが、フライブルクでは地域色が商品にも色濃く反映されているという印象です。

頭上にはイルミネーションが輝き、星が降っているかのよう。手の込んだ屋台の装飾で有名なシュトゥットガルトのような豪華さこそありませんが、周囲の街並みと調和したマーケットは雰囲気がよく、どこかノスタルジックさも感じさせます。

市庁舎広場から教会を挟んで反対側をはしるフランツィスカーナ通りでは、狭い通りにポーランド食器や、オリーブの木で作られたクリッぺ、鉱石で作ったアクセサリーなど、こちらも興味深い商品が沢山。道幅が狭く夜や週末はかなり混雑するので、商品をゆっくり見たい場合は平日の昼に訪れるのがおすすめです。

カルトッフェルマルクトの主役は、レトロでかわいい観覧車。乗っているのは子供ばかりと思いきや、カップルや友人同士で楽しんでいる大人の姿も多いです。

フライブルクでクリスマスマーケットを楽しんだ後にぜひしていただきたいのが、夜のお散歩。通りのあちこちに「ヘルンフートの星」とよばれるイガイガの形をした星が飾られ、夜の町を暖かく照らしています。ライトアップされた大聖堂も美しいので、ぜひ足を運んでみてください。

見ているだけでほっこりできる、ノスタルジック感満載なフライブルクのクリスマスマーケット。決して有名で大規模なマーケットではありませんが、だからこそドイツ本来のクリスマスの雰囲気が楽しめるでしょう。

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フライブルクのクリスマスマーケット
開催期間:11月21日~12月23日