北ドイツで最も重要なゴシック教会 ハンブルクの聖ミヒャエル教会から港町の絶景を楽しむ
|北ドイツの町ハンブルク。中世にハンザ都市として発展し、現在でもドイツ最大の港湾都市としてヨーロッパの物流における重要な役割を担っています。
エルベ川とアルスター湖に挟まれた中心部には世界遺産に登録されている倉庫街のほか、ミニチュア・ワンダーランドをはじめとするアトラクションも豊富。ショップやオシャレなカフェも多く、できれば数日かけてじっくりと魅力を開拓したい町です。
そんなハンブルクにおけるシンボルのひとつであるのが、今回紹介する聖ミヒャエル教会。塔の上からは絶景が楽しめるほか、厳かな空気に包まれた教会内部も必見のスポットです。
聖ミヒャエル教会がこの地に建てられたのは17世紀のはじめ。落雷や塔からの出火による火災でこれまで2度全焼したほか、第二次世界大戦のさなかにも大きな被害を受けました。教会はそのたびに華麗なる復活を遂げ、昔も今も変わらず市民から親しまれています。
北ドイツで最も重要なゴシック教会である聖ミヒャエル教会ですが、特に目を引くのは132mもある尖塔。町のどこにいてもこの塔が見えるほどで、かつては航海を終えて戻ってきた船乗りたちの目印でもありました。
それでは早速塔の上にのぼってみましょう。エレベーターで気軽に昇れるので、体力に不安な人でも大丈夫。風が強いので、帽子など飛ばされないよう注意が必要です。
塔の上からは360度のパノラマが広がり、倉庫街のほかエルベ沿いの港、市庁舎が見渡せます。整然とならぶ倉庫街の建物は、遠くから見ても圧巻。その先にあるコンサートホール「エルプ・フィルハーモニー」は、9年の建設期間を経て2016年に完成しました。
ガントリークレーンがいくつも並ぶ様子は、貨物が行き交う港ならではの光景ですね。
エルベ川と反対側に視線をうつすと、青い屋根の市庁舎も見えます。その隣に教会の塔が見えますが、よく目を凝らすとあちこちに尖塔の姿が。ハンブルクには教会がいくつもあるのが分かります。
塔の上から絶景を楽しんだら、教会内部の見学も忘れずに。白を基調とした明るい雰囲気で、各所に施された金の装飾が荘厳さを称えています。奥行は50m以上あり、2000人を収容可能。
86の音管と6674本のパイプから成るこのパイプオルガンは、教会の中で最大のもの。内部には合計5台のパイプオルガンがあり、コンサートも頻繁に行われています。
パイプオルガンのコンサートではありませんが、筆者が訪れた時もちょうどリハーサル中でした。厳かな空間に弦楽器の音色と歌声が響き、コンサートホールで聴くのとはまた異なる感動が味わえます。
中央に置かれている大理石の祭壇と、右手の説教代の上にあるのは「大天使ミカエル」の像。「聖ミヒャエル」の名はこのミカエルの名から取られたものです。
港町ハンブルクの絶景が楽しめる聖ミヒャエル教会。エレベーターで簡単に昇れるので、足腰に自信がない方でも気軽に訪問できます。
また興味のある方は、教会のウェブサイトからコンサートの日程もぜひ調べてみてください。
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