フュッセンでプチハイキング 町やノイシュヴァンシュタイン城が見渡せるカルヴァリエンベルク
|ロマンチック街道の終点となる町フュッセン。中心部ではパステルカラーの街並みが続き、だまし絵が壁一面に描かれたホーエス城やロココ様式の美しい図書館がるフュッセン博物館など、見どころがコンパクトにまとまっています。
そんなフュッセンから今回紹介するのは、町はずれにある山カルヴァリエンベルク。軽いハイキング気分で散策が楽しめるほか、山頂はフュッセンの町やノイシュヴァンシュタイン城、ホーエンシュヴァンガウ城が一望できる隠れスポットでもあります。
カルヴァリエンベルクのスタート地点となるのは、レヒ川をはさんで町の対岸にあるこの教会。教会の前に山の中へと続く道があるので、ここを上っていきます。
階段になっている坂道や平らな道が交互にあるので、体力的にはそこまできつくありません。木々が生い茂る森の中は、夏でも空気がひんやりとしていて気持ちが良いです。
山を上っていくと、所々に小さな建物が建っているのを見かけます。それぞれの建物では正面に何やら絵が掲げられていますが、これは何でしょうか。
これらの建物に掲げられている絵は、キリスト受難を描いた聖画像。キリストが死の宣告を受けてから十字架に張りつけられるまでを描いた14の聖画像が、山頂までの道に点在する建物に掲げられているのです。
この事からも分かるようにカルヴァリエンベルクはキリスト教における聖地であり、巡礼地にもなっています。巡礼者はこの聖画像が掲げられた建物を巡りながら自身と向き合う事で、己の信仰心を深めていくのです。
巡礼路を進んでいくと、開けた場所にこれまでとは一回り大きな建物があり、ここにも画が2枚掲げられています。
すぐ近くには十字架を背負ったキリスト像や聖マリアの絵などもあり、この場所での宗教的意味が強いことがよく分かります。
そして麓から20分ほどで山頂に到着。山頂には石造りの教会のような建物があり、その上が見晴らしスポットになっています。
ここはフュッセンの街並みを一望できる絶景スポット。山や森に囲まれた町の中で、ホーエス城や聖マンク修道院がひときわ大きな存在感を放っています。
そして町と反対側には、ノイシュヴァンシュタイン城とホーエンシュヴァンガウ城の姿が遠くに見えます。ノイシュヴァンシュタイン城の撮影スポットといえばマリエン橋の上が有名ですが、フュッセンからもお城の姿を見ることができるのです。
マリエン橋の上からとはまた別の角度でお城が見えるので、色々な角度からお城を撮影したい人にはおすすめのスポット。この見晴らし台はあまり有名ではないのか、訪れる人が少ない穴場でもあります。
見晴らしスポットの景色を楽しんだら、足元にある教会内部も訪れてみてください。ここには棺に横たわるキリスト像と、その上に聖マリアの像が置かれています。特に表示などはありませんが、おそらくここが巡礼路の終点なのでしょう。
フュッセンの町並みやお城が見渡せるカルヴァリエンベルク。気軽に絶景が楽しめるスポットなので、フュッセン訪問の際はぜひ訪れてみてください。ハイキングで特別な装備は必要ありませんが、特に雨の後などは道がぬかるんでいる場合もあるので汚れてもいい靴で行く事をおすすめします。
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