飛騨の廃線を走る レールマウンテンバイク「Gattan Go!! (ガッタンゴー!!)」

岐阜県飛騨市で体験できる、レールマウンテンバイク「Gattan Go!! (ガッタンゴー!!)」は、自転車と廃線後の鉄路を組み合わせた新感覚のアクティビティです。

2006年12月に廃線になった旧神岡鉄道の鉄道資産をそのままの形で保存したいという地元の有志の声がきっかけとなり、鉄工所が設計図を引き、試行錯誤の末に完成したレールマウンテンバイク。

漆山(うるしやま)の渓谷を走るスリリングな「渓谷コース」と、大人から子どもまで楽しめる「まちなかコース」の2つのコースがありますが、今回は渓谷コースで体験をしてきました。

まず漆山駅で同意書を記入して受付をします。開始時刻は、第1便9:00~、第2便10:15~、第3便11:30~、第4便13:15~、第5便14:30~、第6便(※)15:45~となっているので、開始時刻の15分前には受付を済ませましょう。

※4月~9月の全便営業日のみ。

こちらが鉄道レールの上を走る、2台の自転車をフレームにがっちり固定したレールバイクです。真ん中は観覧シートになっており、こぐことはできませんが、小学生以上であれば座れます。

レールマウンテンバイクに乗るときは自転車をこぎやすい格好で、ロングスカートやヒールのある靴は避けましょう。ヘルメットは現地で貸してもらえます。

渓谷コースは、高架橋2つ、鉄橋1つ、真っ暗なトンネル2つを含む片道3.3kmのコース。漆山をスタートし、二ツ屋駅で折り返して戻ってきます。途中で止まったり降りたりすることはできません。

準備が整ったら、先頭から順番に漆山駅をスタートします。

電動アシスト付きなので、こぎ出しは思った以上に軽快。「ガッタン、ゴットン」というレールの継ぎ目の音と振動が、普通のサイクリングにはない楽しさです。

この日は雨だったので、受け付けでカッパを買って着たものの、雨粒を顔に受けながら鉄道の上を走るのはスリルがありました。こんな経験、日常ではまずできませんから。

清流 高原川にかかる高架橋をわたるときは、鉄路がカーブしているため、遠心力で体が斜めになるような感覚でした。

Gattan Go!! で特におもしろいのが、真っ暗なトンネルの中を走り抜けるところ。

トンネルの中はレールはおろか自分の体も見えないような暗さなのです。真っ暗なトンネルを走り続けると、突然遠くに光が見え、出口が近いことがわかりました。

出口の景色はとても幻想的で、まるで異世界へワープする瞬間のよう。陽の当たり具合によっては夕焼けのように映り込むこともあるそうです。

トンネルを完全に抜けると周囲の明るさに目が慣れ、すぐ前方に赤い鉄橋が見えました。

「レールの上をただ走っているだけ」といえば確かにその通りなのですが、これだけ目まぐるしく景色や体感が変わっていくので、刺激がたっぷりです。

実際に走る時間は往復で40分〜55分ほど。とにかく楽しく、絶景を眺めつつ廃線の鉄路の上を走るという非日常体験ができて大満足! アウトドア好き、廃線好きな人に特におすすめです。

濃い緑の木々が生い茂る夏も良いですが、10月下旬から11月上旬には黄金色に染まる飛騨路の山々を眺められるそうですよ。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

名称 レールマウンテンバイク Gattan Go!! (ガッタンゴー!!)
受付場所
・まちなかコース 岐阜県飛騨市神岡町東雲1327-2
・渓谷コース 岐阜県飛騨市神岡町西漆山
営業期間 
・まちなかコース 3月下旬~11月下旬
・渓谷コース 4月上旬~11月下旬
(詳細な営業日は公式サイトを確認のこと)
公式サイト https://rail-mtb.com/

※自転車をこげる子どもは身長145cm以上から。小学生の場合は20歳以上の人とペアでこぐ決まりです。未就学児がいる場合、渓谷コースは参加できませんが、まちなかコースは参加できます。