京都・丸太町のデザインホテル「ノク京都」宿泊記~ 和洋が融合したハイセンス空間
|近年のホテルラッシュで、デザインホテルやライフスタイルホテルなど、個性豊かなホテルが一気に増えた京都。「ただ寝るだけ」ではなく、滞在そのものを楽しめるホテルを選べば、京都旅の楽しみがさらに広がります。
今回ご紹介するのは、地下鉄丸太町駅に隣接するデザインホテル「ノク京都」。以前ここにあった日系ホテル跡地をシンガポール系の不動産会社が買い取って全面改装し、2015年にニューオープンしました。
全81室と比較的小規模なホテルだけに、館内は隠れ家的な雰囲気。京都らしく「和」を意識したしつらえながら、新しい感覚をちりばめた「洋」の要素も随所に見られ、ありきたりな「和モダン」とは一味違ったハイセンスな空間が広がっています。
瓦屋根風の装飾を採り入れた外観は、すっきりとしたモダンな印象。エントランスをくぐって廊下を進むと、黄金色のサルが出迎えてくれます。
高級感がありながらもエッジがきいていて、ひと味違ったホテルライフが待っている予感。
「ハウスルーム」「デラックスルーム」「プレミアムルーム」「スタジオ―ルーム」からなる客室は、いずれも20平米以上。京都の中心部にありながら、ゆったりとしたくつろぎの時間が過ごせます。
筆者が宿泊したのは「ハウスルーム」。広さ20~26平米のお部屋で、ノク京都では最も手頃なお部屋ながら、十分な広さが感じられました。
ノク京都の客室で特徴的なのが、ベッドボードをはじめとする日本の伝統的なデザインやハンドクラフトのぬくもり。
お部屋全体は木の風合いを大切にしたナチュラルテイストながら、差し色として鮮やかな色彩が加わることで、一気にユニークでアーティスティックな雰囲気になります。
デザインは客室によって異なりますが、筆者が宿泊したのは赤の千鳥柄がキュートなお部屋。扉を開けて部屋に入った瞬間、一気にテンションが上がりました。
ベッドボードだけでなく、天井からつるされているランプにも千鳥柄が。こういった細部へのこだわりが楽しいですね。
ノク京都の客室について特筆すべきが、居住性の高さ。外国人客が多いこともあり、バスルームはユニットバスですが、そのぶん居室が広くとられているので、面積以上にお部屋が広く感じます。
ベッドもはしゃぎたくなるほど広く、大人2人で利用しても余りあるほどの広さ。もちろん、広~いベッドを1人で独占するのも気持ちがいいものですよ。
個人的にポイントが高いと思ったのが、客室に置かれているお茶やお菓子のサービス。「前田珈琲」のドリップコーヒー、「トワイニング」の紅茶ティーバッグ、「丸久小山園」の緑茶・ほうじ茶のティーバッグと抹茶クリームロール(お菓子)が揃っているのです。
コーヒー、紅茶、日本茶がすべてそろっているという時点で親切ですが、「前田珈琲」と「丸久小山園」という京都ならではのセレクションがステキ。「前田珈琲」はノク京都1階にも入っている京都の有名カフェで、「丸久小山園」は宇治茶の老舗。中京区西洞院には茶房もあります。
客室に置くコーヒーやお茶にこだわっているところにも、「お部屋でゆっくりとくつろいでほしい」という思いが感じられますね。
ノク京都1階には「前田珈琲」がプロデュースする「ノクカフェ」があり、朝食もそこでいただきます。朝食はよくあるビュッフェスタイルではなく、セットメニュー。
洋食プレート、和食プレート、カレー、パニーニプレートから選ぶことができ、洋食プレートは、スクランブルエッグやソーセージ、トーストとクロワッサン、フルーツなどがセットになったボリュームたっぷりの内容。
とろけるようなスクランブルエッグや、自然でやさしい味わいのソーセージが美味でした。
ノク京都への宿泊を考えている人のなかには、立地が気になるという方もいるかもしれません。確かに、ノク京都は京都随一の繁華街である四条河原町からは少し離れています。
しかし、京都駅から地下鉄で1本ですし、烏丸御池へも徒歩圏内。「思ったより便利なところだな」というのが、実際に泊まってみた筆者の印象です。
繁華街から少し離れているぶん静かで落ち着いているので、過去に京都を訪れたことがある方、何日かゆっくりと滞在できる方には特におすすめできるホテルです。
「高級ホテル」というほど肩肘張らずに、ワンランク上のハイセンスなホテルステイを叶えたい方にぴったりのノク京都。京都に行く楽しみが、またひとつ増えましたね。
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【ホテルの情報】
ノク京都
所在地:〒604-0861 京都府 京都市中京区烏丸通丸太町下ル大倉町205-1
電話: 075-211-0222
公式サイト:https://www.nokuhotels.com/kyoto/ja/