横浜関内の老舗天ぷら店で味わう最高の味わいとは? / 神奈川県横浜市中区の「登良屋(とらや)」

日本を代表する料理の1つとして外国人にも多くのファンがいる料理といえば、天ぷら。

日本における天ぷらの起源は安土桃山時代にポルトガル人が長崎に伝えたフリッターのようなもので、油が高価であったため、限られた人間しか味わえない、超がつくほどの高級料理であったとのこと。

時代が進み江戸時代になり、天ぷらは屋台で提供され庶民のファストフードとなり、急速に広まった。江戸時代から明治時代になると、お客の目の前で趣向を凝らした天ぷらを味わうことができる高級料亭のようなスタイルが確立し、さらに関東大震災によって多くの天ぷら職人が日本各地に移り住んだことから、日本全国に今の天ぷらの形が広まっていったのだそうだ。

海外からもたらされた料理が長い時間をかけ、日本独自の素晴らしい料理として世界に誇れるようになった天ぷらには、日本各地に名店と呼ばれているお店が存在する。

今回はそんな全国にある天ぷらの名店の中から、今回は神奈川県横浜市にある老舗の天ぷら店をご紹介したい。

お店の名前は「登良屋」だ。

・創業1958年(昭和33年)の老舗の天ぷら店、それが「登良屋」

こちらのお店、創業1958年(昭和33年)の老舗の天ぷら店。

1958年(昭和33年)と言えば、東京タワーが完成し、長嶋茂雄氏がデビュー、1万円札が発行され、軽自動車スバル360やオートバイのスーパーカブ、即席チキンラーメンや缶ビールなど、現在の私たちの生活にも影響するような出来事や商品が発売された年。

そんな日本の輝かしい時代にこちらのお店は産まれ、今なお多くの人々に美味しい天ぷらを提供し続けているのだ。

・絶品の天ぷら定食
こちらのお店では天ぷらだけでなく、お刺身や丁寧な手仕事の酒の肴も楽しめるのだが、やはりまずは天ぷらをいただいておきたい。

天ぷらにご飯に味噌汁、そして香の物。その全てが1つずつ、丁寧でおいしい。

しっかりと衣が立っている天ぷらは、ツユにつけてもヘタれることなくサクサクとした味わいをキープしている。

ともすると100%ごま油で揚げられている天ぷらは、油のくどさを感じてしまうこともあるかも知れないが、こちらのお店の天ぷらはまったくくどさを感じることがない。非常に軽く、香ばしさを全面に感じる天ぷらは、こちらのお店が長きにわたって愛されてきた、まさにハマの天ぷらの味わいなのだろう。

どの天ぷらのネタも素材の持つ旨みや甘み、味わいが非常に引き出されており、ご飯との相性は抜群だ。

もちろん、ビールなどのお酒とも非常によく合う。

また酒の肴も非常に美味。新鮮な素材の持つ美味しさをそのまま味わえる酒の肴は天ぷらに負けずとも劣らない、それが「登良屋」の流儀なのだと痛感するかも知れない。

もしも、お腹に余裕があるのであれば、最後につみれ汁をオーダーしておきたい。

その日の美味しい魚をつみれにしたつみれ汁は、「登良屋」のシメとして外せない。

上品なカツオだしが効いたつみれ汁は、これまで味わってきた「登良屋」の美味しいメニューをしっかりとまとめ上げてくれる。その味わいは上品なダシが優しく包み込んでくれるような味わいなのだ。

もし横浜を訪れるのであれば、横浜の老舗天ぷら店で、横浜でしか味わえない味わいを楽しんでみてはいかがだろうか?

そこにはきっと、多くの人々が愛してきた常に美味しさを追求してきた味わいがあるに違いないのだ。

<お店の情報>
お店 登良屋(とらや)
住所 神奈川県横浜市中区吉田町2-3
営業時間 火曜日-土曜日 11:00 〜 20:00
定休日 月曜日・日曜日