【地元民に愛される絶品グルメ】新潟県民のソウルフード「バスセンターのカレー」
|日本各地にはそれぞれの街や地域の方々がこよなく愛し、磨き上げられてきた絶品グルメが必ず1つや2つ存在する。
しかしその絶品グルメは、ほとんどの場合地元の人にとっては「常識」や「当たり前」のため、その街や地域以外の人にはなかなか知られることがないのが、現状である。
今回ご紹介するのは、新潟県新潟市のバスセンターで味わう事ができるカレー、通称「バスセンターのカレー」だ。
・新潟県民のソウルフードの1つ、それがバスセンターのカレー
日本で最も長い川・信濃川の河口部に広がる新潟市は古くから港が開かれ交通の要衝であった。
それゆえ幕末の日米修好通商条約の際、開港された五港の1つとなった場所でもあり、北陸における海外文化の入り口として明治時代から日本の成長を支えた町、それが新潟なのだ。
そんな海外の文化の1つといってもいいのがカレーだ。
新潟で古くから愛されてきたカレーの文化は、開港で活気づく新潟を訪れたフランスの曲馬団に随行していたイタリア人青年コック、ピエトロ・ミリオーレによって産み出された。
明治時代より脈々と受け継がれてきたカレーの文化は様々な形で新潟に根付き、その1つがこの万代シテイバスセンターのカレーであり、そのカレーは多くの学生やサラリーマンの胃袋を満たしてきたのだ。
・鮮やかな黄色いカレー、それがバスセンターのカレー
こちらのカレーのルーは全て手作り。
おおぶりのタマネギやニンジン、そして豚肉など、いたって普通の具材。
見た目は非常に黄色いカレーのため、現在多くの場所で味わえるような欧風カレーやインドカレーとは一線を画す、まさに古き良き、昭和のカレーと言った風情だ。
たっぷりとのせられた赤い福神漬けとのコントラストも非常に秀逸で、まさにこの色のコントラストこそが、「バスセンターのカレー」だ。
・スパイシーでコクのある味わい、それがバスセンターのカレー
見た目とは裏腹に、こちらのカレーはかなりスパイシーな仕上がりとなっている。
しかしながら、ただ単にスパイシーなだけではない、立ち食い蕎麦屋の蕎麦ツユがあわせられたカレーはその味わいの奥にしっかりとダシのコクを余韻として感じさせる。
クーラーなどもない、路線バスや高速バスの行き交うバスセンター。
そんなバスセンターの片隅の立ち食い蕎麦屋で、客の多くは蕎麦ではなくカレーをオーダーする。
少し暑いとも思えるバスセンターの中で味わうカレーはもはや文化であり、新潟県民の心に深く刻まれてた味わいなのだと痛感する事ができるだろう。
その場所、その場所でしか味わう事ができない、そんなグルメを味わうためにその場所に行く。
そんな旅もまたいいのかもしれない。
そして、自分の育ってきたことを深く顧みることで、また人生の味わいを深めていく、それこそが旅の醍醐味の1つではないだろうか。
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お店 名物万代そば
住所 新潟県新潟市中央区万代1-6-1 バスセンタービル 1F
営業時間 8:00~19:00
休日 1月1日
お店のHP http://www.bandaicity.com/gourmet/japanese/index.html#01