水の上に建つ姿はまるで厳島神社!ドイツはボーデン湖のほとりにある掘立柱建物ミュージアムで太古の生活を学ぼう!

毎年、特に夏場には、ドイツ国内のみならず隣国のスイスやオーストリアから訪れる多くの観光客で賑わうボーデン湖。そんなボーデン湖の湖畔で「花の島」マイナウと並ぶ見所のひとつが、掘立柱建物ミュージアム(Pfahlbauten Museum)です。

ミュージアムは湖を隔ててマイナウ島がある側とは反対側に位置しており、島からフェリーで行くことも可能です。およそ10分の船旅では、ちょっとした遊覧船に乗っている様な気分を味わう事もできます。

対岸に近づくと水の上に建つミュージアムが見えてきます。

1922年に設立されたミュージアムでは、青銅器時代と石器時代の村が再現され、個々の家の中では当時の暮らしぶりを物語る道具類や食器類などが展示されています。

設立当初には、まだ現在の様に多くの家々が展示されている訳ではありませんでした。古代学研究者の協力の元、ミュージアムは当時の村や家、人々の暮らしぶりを復元していったのです。

かつてはこの様な建物がドイツをはじめスイス、フランス、オーストリア等の湖のほとりに建てられていました。ボーデン湖だけでも、同様に建設された村がおよそ100存在していました。

残念ながら建物の中の写真撮影は禁止されていますが、それぞれの建物ごとに「織物」や「製陶」などと展示のテーマが決まっており、質問などがあれば中にいる係員がより詳しく説明をしてくれます。

人々が着ていた衣類に使われていた素材は、鳥の羽や動物の皮ばかりでなく、大部分は編み込まれた植物だったそうです。植物をそのような素材に加工するのは、とても時間と手間がかかる作業でした。

水の上に建つ家々の姿は、まるで広島の厳島神社のようですね。一方でかやぶき屋根は、岐阜の白川郷を連想させます。

漁に出かけるために使用されていた船なども、かつては全て人間の手で作られていました。この様な船の製造や家畜の世話など生活の営みに必要な労働にとって、大人ばかりでなく子供たちも重要な働き手でした。

ミュージアムでは様々なプログラムも開催されており、当時の生活を実際に体験する事もできます。ライターやマッチがない時代に人々はどうやって火を起こしていたのか、当時の献立はどんな感じだったのかなど、興味深い内容ばかりです。

見学が終わったら、またマイナウ島へ引き返すのも良いですし、近郊の街を散策するのもお勧めです。島の入場券を持っていれば一度出ても再入場ができるので、無くさずに持っていましょう。

ボーデン湖へ出かける際には、昔の生活の様子が学べるミュージアムも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?

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