数々の映画の舞台にもなった美しい屋敷イギリス・スタンフォードの「バーリーハウス」を見に行こう!

イギリス中部の町スタンフォード。この小さな町の郊外には、バーリーハウス(Burghley House)という美しい屋敷があります。

建物の美しさや保存状態の良いことから、バーリーハウスは「ダヴィンチ・コード」や「プライドと偏見」といった数々の映画の撮影に使われてきました。なので名前は知らなくても、この屋敷を知らず知らずのうちに目にしている方も多いかもしれません。

バーリーハウスの歴史は16世紀まで遡ります。この家を建てたのは、当時エリザベス1世に仕えていたウィリアム・セシルという人物。約30年もの歳月をかけて屋敷は完成し、エリザベス1世により「バーリー卿」の称号を与えられたセシルは、この邸宅を「バーリーハウス」と名付けたのです。

彼がここに住んだのは10年ほどで、その後は彼の子孫によって屋敷は引き継がれていきました。一時は住む者もいなくなり荒れ果てていた時代もありましたが、再び彼の子孫の手に渡り、大規模な修復活動が行われたのです。

外から見るだけでも十分に美しいバーリーハウスでは、内部も見学することが出来ます。ここには現在もセシルの子孫が暮らしていますが、屋敷の3分の1を一般向けに公開しているのです。

屋敷の中ではかつて住居として使われていた部屋やダイニングルーム、ゲストの為の部屋など約80もの部屋があります。それぞれの部屋はどれも美しい絵画や骨董品、フラワーアレンジメントで装飾がされ、当時の優雅な生活の様子を垣間見ることができます。

中でも「天国の間」と「地獄の階段」では壁と天井一面にイタリア人画家による画が描かれ、とても迫力があります。

バーリーハウスにはカフェもあります。屋敷内を見学し終えたら、ここで休憩がてらティータイムを楽しむのもおすすめです。

筆者が頂いたのはヴィクトリアサンドウィッチという、イギリス人が愛してやまないケーキです。「ヴィクトリア」という女王の名前を冠しているのとは裏腹に、素朴な見た目のシンプルなケーキ。しっとりとした重めのスポンジにラズベリージャムとバタークリームがサンドされ、紅茶によく合うケーキです。

ゆっくりティータームを楽しんだら、庭も少し歩いてみましょう。

様々なイベントも開催される広大な庭では、のんびりとくつろぐ鹿の姿が。人に慣れているのでしょうか、近づいても逃げる気配はありません。

ウィリアム・セシルの子孫によって現在も守られ続けているバーリーハウス。彼らの保護活動なしでは、現在の様な姿を見る事は出来なかったでしょう。世界各地には様々な古い屋敷や古城があります。それらは彼らのような人々の血のにじむような努力により今でも美しい姿で存在しているのだという事を、私達は忘れてはいけないのではないでしょうか。

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