【世界の街角】断崖絶壁のふもとに広がる絵のような町、ベルギーのディナンが美しい
|「ベルギーの町」と聞いて、あなたはどこを思い浮かべるでしょうか。やはり首都のブリュッセル?あるいは、ブリュッセル近郊の世界遺産の町、ブルージュを思い浮かべる人もいるかもしれませんね。
ベルギーには地方にも、日本ではまだまだ知られていない美しい町がたくさんあります。そのひとつがベルギー南東部・ナミュール州に位置する小さな町、ディナン。
ディナンの風景を特徴付けているのは、なんといってもムーズ川が造った荒々しい断崖。ダイナミックな自然の風景と中世からの伝統が息づく絵のような町は、多くの画家や詩人のイマジネーションをかきたててきました。
断崖をバッグに広がるディナンの町並みが目に入った瞬間、ほかのどの町にも似ていない、個性際立つ美しい風景に魅了されます。
ディナンの市街地でひときわ目を引くのが、もともと12世紀に建てられたノートルダム教会。玉ねぎ形の尖塔が印象的な独特のシルエットと、背後に迫る断崖が織り成す風景は、別世界のような不思議な雰囲気を醸し出しています。
荒々しい断崖の迫力にも負けないくらい、力強い印象のノートルダム教会は、内部も重厚感たっぷり。
歴史の重みを感じさせる荘厳な空間のなかで、色鮮やかなステンドグラスがひときわ美しく輝いて見えます。
ディナンの町を歩くと、あちこちにサクソフォンのオブジェがあることに気づくことでしょう。
ムーズ川に架かるシャルル・ド・ゴール橋の上には、世界各国の国旗とともに各国をイメージしたさまざまなデザインのサクソフォンのオブジェがあり、なんともフォトジェニック。
ほかにも町のいたるところでサクソフォンのオブジェが見られます。
なぜディナンがこれほどまでにサックス推しなのか?それは、ディナンがサクソフォンの発明者、アドルフ・サックスが生まれた町だからです。
「アドルフ・サックス通り」には、彼を記念した小さなミュージアムや、ベンチに腰掛けるサックスの像があり、記念撮影にぴったりです。
ディナンを訪れたなら、見逃してはならないのが高さ100メートルの絶壁に築かれたシタデル(城砦)からの眺め。ここに城が築かれたのは1050年のことですが、現在見られる姿は19世紀に建設されたものです。
シタデルまでは、ロープウェーを利用するも良し、体力に自信があれば16世紀に造られたという400段以上の階段にチャレンジしても良し。シタデルからは、ディナンの町並みとムーズ川の素晴らしいパノラマが楽しめますよ。
中世の面影を残す町並みと自然の風景が一体となった芸術作品のようなディナンの風景は、きっと忘れられなくなるはずです。
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