【世界の街角】北欧フィンランド第三の都市「トゥルク」ってどんな街?

北ヨーロッパに位置するフィンランドは、日本から飛行機で約10時間ほどでアクセスできる最も近いヨーロッパの国の一つ。首都のヘルシンキは治安も安定しており、女性の一人旅にも人気の都市です。

ヘルシンキから鉄道で2時間ほどの距離の第二の街のタンペレはかつて工業地帯として発展し、現在はレンガ作りの工場の跡地がお洒落にリノベーションされた施設が注目を集めています。

今回はフィンランド第三の都市で「西の都」と呼ばれるかつての古都、トゥルクの街をご紹介します。フィンランドの西南部に位置するトゥルクは、「西の都」と呼ばれるのに相応しい趣のある街です。地理的にスウェーデンと近く、大きく影響を受けながら発展しました。トゥルクにはスウェーデン語を話し、スウェーデンの文化背景を持つ人たちが今も暮らしています。

実はムーミンの作者トーベヤンソンもスウェーデン系のフィンランド人で、ムーミンの原作はスウェーデン語で執筆されました。
トゥルクからほど近いナーンタリにあるテーマパーク「ムーミンワールド」は、日本からの観光客にも人気のスポットです。トゥルクはバルト海に面しており中世にはハンザ同盟と都市として繁栄し、19世紀にロシアの皇帝アレクサンドル1世がヘルシンキを首都とするまで、約600年に渡ってフィンランドの都として栄えました。

トゥルクは第三都市でありながら、風情のある落ち着いた雰囲気のコンパクトな街です。街の中心部を流れるアウラ川の畔に見どころが多く集まっており、美術館やカフェ、船上レストランが並ぶ素敵な街並みが広がっています。

緑の尖がり屋根が特徴のトゥルク大聖堂はこの街の象徴的な存在で、700年もの歴史を持つフィンランドで最も古い教会の一つ。
高さが100メートルを超える塔を目印にして街歩きを始めてみましょう。街の一番賑やかなエリアにあるマーケット広場には、新鮮な野菜や食材を販売するお店が並びます。旅行中だと中々、食材を買う事はできないので、気軽に地元のグルメを楽しみたい方には屋内マーケットがおすすめ。

レンガ造りのレトロな建物内には小さなお店が何軒も営業しており、カフェや地元の食材を使ったレストランが営業しています。

マーケット周辺や市内中心部からトゥルク湾の方角へ向かう1番バスに乗車して、この街一番の観光名所のトゥルク大聖堂へ行って見ましょう。13世紀後半にスウェーデンによって築かれたトゥルク城は、かつてのスウェーデンの名残を残す展示が見応えがあり、迷路のような細い通路や階段を抜けて、建物内に残る教会や大広間、貴族の華やかな部屋などを見学することができます。トゥルクはヘルシンキからのアクセスも非常によく、バスを利用すると2時間の乗車で10ユーロ前後の格安料金で移動することも可能です。

ぜひフィンランドを訪れた際には、ヘルシンキ以外にもトゥルクやタンペレなどの地方都市も訪ねてみてください。Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア