トラブルに遭わないために、モロッコ旅行で注意したい8つのポイント
|エキゾチックな風景の数々と、独特の活気が世界中からの旅行者を惹きつけてやまないモロッコ。
ところが、日本とは気候や価値観、習慣が違うために、体調不良やさまざまなトラブルに見舞われてしまう人もいます。せっかくのモロッコ旅行を安全に快適に楽しめるよう、モロッコ旅行で注意したい8つのポイントをご紹介します。
・風邪や下痢、熱中症
必ずしも衛生状態の良いレストランばかりではないうえ、強い陽射しや激しい気温の変化により、風邪や下痢、熱中症といった体調不良に見舞われる日本人は少なくありません。
モロッコの水道水は飲めるといわれていますが、日本人はペットボトルの水を購入したほうが無難。お腹が弱い人は食堂で出される生野菜にも気を付けたほうがいいかもしれません。
モロッコの気候は日本人にとっては慣れないものなので、疲れや体調不良を感じたら、無理せずに休むことが肝心です。
・ノドや肌の乾燥
陽射しが強く、空気が乾燥している場所が多いモロッコでは、ノドや肌の乾燥に悩まされる可能性大。砂漠ツアーに出かける場合は特に要注意です。
モロッコ旅行にあたっては、のど飴や保湿力の高い化粧品などを用意しておくといいでしょう。
・気温の変化
「モロッコは暑い国」というイメージがあるかもしれませんが、モロッコは変化に富んだ気候をもつ国。内陸から地中海沿岸にかけては四季がありますし、冬の山間部では雪が降ることもあります。
平均的には温暖な国といえるモロッコですが、砂漠などは時間帯による寒暖の差が激しく、日中は暑くても日が沈むと一気に気温が下がります。
モロッコ旅行にあたっては、地域によって気候が異なるということと、時間帯による寒暖差が大きいということを念頭に置き、調節しやすい服装を用意するようにしましょう。
・詐欺やぼったくり
モロッコはアフリカ大陸のなかでは治安が良く、危険な国というわけではありません。しかし、観光大国であることも手伝って、詐欺やぼったくりなどのトラブルは多数報告されています。
「日本が好きで日本語を勉強したいから、無料でガイドしてあげる」などと親切を装って声をかけてくる人は、のちに絨毯などの高額商品を買わせようとする詐欺師であったり、スキを見て飲み物に睡眠薬などを盛り、金品を奪おうとする強盗であったりするかもしれません。
モロッコには単にフレンドリーで親切な人も多いですが、向こうから近づいてくる相手には常に一定の警戒心を忘れないようにしたいものです。
メディナで迷っていると、勝手に道案内をする人が登場して、目的地に着くとお金を要求されるという事例もよくあるので、道を聞くなら自分からお店の人などに声をかけるようにしましょう。自分から声をかけた相手にチップを要求されるというケースはめったにありません。
・スリ、置き引き
モロッコに限ったことではありませんが、スリや置き引きにも要注意。
人混みを歩くときや公共交通機関を利用するときは、斜め掛けのバッグを身体の前で押さえて持つなど、スキを見せないように注意しましょう。貴重品に限らず、盗られて困るものからは目を離さないことが鉄則です。
・公共交通機関の遅れ
基本的に時刻表通りの運行が期待できる日本とは違って、モロッコでは公共交通機関にしばしば遅延が発生します。
路線によって遅延の多い・少ないには差がありますが、モロッコの鉄道は一時間以上遅れることも珍しくありません。近距離の乗車の場合は、乗車時間よりも遅延に伴う待ち時間のほうが長かったなんてことも。
バスの場合は、運行会社によって車両やサービスのクオリティに大きく差があります。車両が新しく、比較的スケジュールに正確なのは、モロッコ国営のバス会社CTMと鉄道会社系のスプラトゥール。モロッコの都市間移動にバスを利用する場合、可能な限りこの2社のうちのどちらかを選ぶことをおすすめします。
いずれにせよ、モロッコ国内を個人で移動する場合には、交通機関が遅れる前提でゆとりを持ったスケジュールを組むことが大切です。
・迷路のようなメディナ
モロッコ旅の醍醐味といえば、迷路のようなメディナ(旧市街)歩き。モロッコの都市の多くには中世のたたずまいを残すメディナがあり、フェズやマラケシュ、テトゥアンのメディナなど、世界遺産に登録されているものもあります。
散策が楽しいメディナですが、細い路地が張り巡らされているために、迷ってしまうこともしばしば。日中なら多少迷っても問題ありませんが、夜になるとひと気が少なくなる場所が多いので、夜のメディナで迷ってしまうと危険な目に遭う可能性が増してしまいます。
特に、メディナ内に宿をとっている場合は要注意。メディナには車が入れない場所が少なくないので、タクシーに乗ったとしても途中で降りて、最終的には歩いて宿を見つけなければならない可能性が高いのです。夜にメディナ内のホテルに到着するときは、あらかじめ宿に連絡をとって、迎えのサービスを依頼するか、わかりやすい場所でスタッフと待ち合わせることをおすすめします。
モロッコのメディナの細い路地はグーグルマップにも表示されないことが多いので、グーグルマップに頼りすぎてしまうのも禁物です。
・セクハラ
イスラム教の国で、日本や欧米ほど男女交際が自由でないモロッコでは、女性観光客に対するセクハラがしばしば報告されています。
そのため、モロッコを旅する女性は「ここはイスラム教の国である」という認識をもって、現地の感覚に合わせた服装を心がけることが大切。胸元が開いたトップスや、ミニスカート、ショートパンツなどはもってのほかです。
実際のところ、そのような服装でモロッコを旅行している欧米人女性は少なくありませんが、一般に欧米人女性よりもか弱く見え、付け込まれやすい日本人女性が同様の格好をするのは賢明ではありません。
身体のラインが出ないゆったりとした長袖や七分丈のトップスに、ゆったりとしたラインのロングパンツまたはロングスカートを組み合わせるのがおすすめ。現地の習慣にのっとった服装をするだけで、セクハラに遭うリスク大幅に減らせます。
実際、筆者は女一人でモロッコに滞在しましたが、服装に気を付けていたこともあってか、一度もセクハラに遭うことはありませんでした。
さまざまな点で日本とは勝手が違うモロッコですが、トラブルの大半は現地の事情を知ることで未然に防げます。
日本では絶対に見られない景色や、日本では出会えない人々・・・モロッコを旅すれば、最高にエキサイティングなひとときが待っていることでしょう。
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