ベトナムで最もフォトジェニック、世界遺産の街・ホイアン散歩
|ベトナムで最もフォトジェニックな街、それがホイアン。ホイアンはベトナム中部に位置する古都で、西洋と東洋が融合したノスタルジックな旧市街がまるごと世界遺産に登録されています。
成田空港や関西空港から直行便が出ており、最旬リゾートとして注目を浴びるベトナム中部の玄関口、ダナンからわずか30キロメートルと近く、ダナンからの小旅行にもぴったり。古き良きベトナムの情緒が味わえるホイアンで、時間旅行を楽しみましょう。
タイムスリップしたような古い街並みが残るホイアンは、トゥボン川が南シナ海に流れ出る三角州に築かれた港町。かつてベトナム中部沿海地方を支配したチャンパ王国の時代に、中国やインド、中東と結ぶ貿易の中継地として栄え、15~19世紀にかけてはアジアとヨーロッパの交易の中心として繁栄を極めました。
日本とも縁が深く、16~17世紀にはタイのアユタヤにも並ぶ日本人町が造られ、最盛期には1000人以上の日本人が住んでいたといいます。
そんなホイアンのシンボル的存在が、「日本橋」の異名をもつ「来遠橋(らいおんばし)」。1593年に建設された屋根付き橋で、ベトナムの2万ドン札にもデザインされているほど有名な存在です。「日本橋」の別名の由来は、当時ホイアンに住んでいた日本人によって造られたといわれているから。
橋の入口には、どこかユーモラスな犬と猿の像が鎮座。「犬猿の仲」といわれるだけに、なぜこの組み合わせなのか不思議に思うところですが、この橋が申年に着工され、戌年に竣工したからだとされています。
来遠橋の天井には、カタカナで「ホイアン」と書かれた提灯がぶら下がり、橋の近くには、「日本橋」の提灯で飾られた建物や、日本風の土産物を売るお店もあります。橋の建設から400年以上が経った今でも、現地で日本とのつながりが大切にされているのを感じ、日本人としては嬉しくなってしまいます。
来遠橋はホイアン旧市街のほぼ西端に位置しており、橋と市場のあいだに、古い邸宅や会館、廟、博物館などの歴史的建造物がひしめき合っています。これといって派手な観光スポットがあるわけではありませんが、ホイアンは旧市街全体が博物館。街並み全体が観光スポットなのです。
パステルカラーのコロニアル建築や、派手な装飾が施された中国式の廟や会館、昔の日本風の木造家屋など、東西の建築様式が融合したホイアンの旧市街は、初めてでもなぜか懐かしい・・・
クリームイエローの外壁に鮮やかなピンクのブーゲンビリアや、色とりどりのランタンが映える風景は、写真好きならシャッターが止まらなくなるほど情緒たっぷりです。
無数の歴史的建造物を抱えるホイアンで最も有名な邸宅のひとつが、トゥボン川に面して建つ「進記家(タンキ―の家)」。
200年以上前に建てられた中国広東省出身の漁師の家で、現在も5~7代目が暮らしています。外観はあまり目立ちませんが、螺鈿(らでん)と呼ばれる貝殻を使った内部装飾や、日本と中国が融合した重厚な建築様式は必見です。
ホイアンの街を歩けば、「会館」と名の付く建物が多いことに気付くでしょう。「会館」とは、この地に移住してきた華僑の同郷人の集会所のことで、福建、潮州、廣肇など、出身地ごとに豪華な会館が造られました。
特に目を惹くもののひとつが、中国福建省出身の人々が建てた福建会館。ピンク色の立派な門が印象的で、航海安全の守り神である天后聖母が祀られています。
史跡探訪に加え、おしゃれなカフェが多いホイアンでは、カフェめぐりも楽しみのひとつ。ホイアンを代表するカフェといえば、「ホイアンロースタリー」。ホイアン市内に6店舗を構え、店舗ごとに内装や雰囲気が異なります。
なかでもビストロ併設のリバーサイド店は、3階からトゥボン川のパノラマが堪能できる絶好のロケーションです。
Hoi An Roastery – Riverside
住所:95 Bạch Đằng, Minh An, Tp. Hội An, Quảng Nam
http://hoianroastery.com/
ここにあると知らなければなかなかたどり着けない、隠れ家的カフェが「エスプレッソステーション」。
細い路地の奥にある一軒家カフェで、空間もメニューもフォトジェニック。凍らせたコーヒーにミルクを注いで飲む「アイスキューブコーヒー」や「ピンクラテ」など、個性的なドリンクが楽しめます。
The Espresso Station
住所:28/2 Trần Hưng Đạo, Phường Minh An, Hội An, Quảng Nam
https://www.facebook.com/TheEspressoStation/
ただ観光するだけなら一日もあれば十分ですが、ついつい長居したくなるカフェがたくさんあり、隅々まで歩いてみたくなるホイアン。可能なら3泊以上ゆっくりと滞在して、ノスタルジックな空気にどっぷりと浸かってみたいものです。
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