【日本居酒屋紀行】80年以上の歴史を持つ東京を代表する名酒場の1つ、東京都目黒区自由が丘の「金田」

どんな居酒屋にもそのお店に通う人々の思いが重なり、そしてそのたくさんの思いは居酒屋の持つ雰囲気となるのだ。

それゆえ、日本各地に多く人々を虜にする居酒屋がキラ星のごとく存在している。

例えば、あの吉田類も絶賛する大衆酒場、東京・江東区南砂町の「山城屋酒場」に、沖縄・石垣島で旬の魚介と沖縄料理を味あわせてくれる名店「居酒屋 錦(にしき)」新潟の郷土料理からラーメンや洋食まで味わえる新潟市・古町の老舗居酒屋「喜ぐち(きぐち)」北海道は小樽の絶品のおでんと日本酒を楽しめるお店「酒処 ふじりん」に、北海道随一の日本酒の品揃えと美味しいツマミのお店札幌市北区「味百仙(あじひゃくせん)」、食い倒れの町大阪では、魅惑の豚足を味わえる「かどや」に、鴨の焼き鳥が味わえる「とり平」、そしてあの開高健も愛したクジラのおでんが楽しめるたこ梅、さらには名古屋にいったら絶対に行っておきたい居酒屋「歓酒亭 大安(かんしゅてい だいやす)」などなど、数え上げればキリがない。

そんな全国にある美味しい居酒屋の中から、今回は、東京都目黒区自由が丘の名酒場をご紹介したい。

お店の名前は「金田」だ。

・1936年(昭和11年)創業の東京を代表する名酒場の1つ、それが「金田」

こちらのお店の創業は今から80年以上前の1936年(昭和11年)。

1936年(昭和11年)といえば、第二次世界大戦が始まる1939年の3年ほど前。

この年は東京地方に54年ぶりの大雪が降り、2.26事件が勃発するなど、日本国内は混沌とした時代へと突入していた。

世界に目を向けると、スペインではゲルニカにも描かれたスペイン内戦が勃発するなど、世界全体は混沌とした状況へと進んでいる時代であった。

そんな時代に生まれた居酒屋はいつの頃からか「金田酒学校」と呼ばれ親しまれ、今なお多くの人々に愛され続けているのだ。
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・最高の酒と肴が揃う居酒屋、それが「金田」

こちらのお店では、紙に印刷されたメニューが提供される。

一番右端のメニューがドリンクメニューとなっているため、まずは一番右端に目を通し、好きなドリンクを注文するのだ。

もし余裕があるのであれば、その中で自分の好きなメニューを注文し、その季節ごとの旬のメニューを味わうことをオススメしたい。
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例えば、テッパイは非常にコクのある酢味噌が利いた逸品であるし、
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刺身も非常に美味であるし、
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野菜の味わいも完璧、
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自家製チャーシューは非常にしっとりとしており、さっぱりとしているため、くどくなくて酒の肴によくあう。
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好みの酒と一緒に、小鉢の季節の肴を楽しむ、まさに最高の味わいと時間を堪能できるお店、それこそが金田なのだ。
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・居酒屋を超えた割烹メニューが味わえる、それが「金田」

実はこちらのお店、様々に美味しいメニューがあるのだが、中でも割烹料理店で提供されるような秀逸なメニューがあることも、こちらのお店の嬉しいポイントなのだ。

そんな秀逸なメニューをアラカルトで楽しめる、これこそ金田の真骨頂と言える。

季節の魚介類(この時は甘鯛)を酒蒸しにしたメニューは、自家製のポン酢でさっぱりと楽しむのがこちらのお店の流儀。

濃厚な甘鯛のうまみがしっかりと引出されたその味わいは、そのスープだけでも酒が飲めるほどの逸品。
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天つゆにつけて味わう蟹の春巻きは、ぎっしりとタラバ蟹が詰まっており、そのままでも奥行きのあるジューシーな蟹のうまみを味わうことができる逸品になっているのだ。

その料理の数々たるや、東京において最高の居酒屋の1つといっても過言では無い。
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おしゃれな街・自由ヶ丘の変遷を80年以上に渡って見守り続けてきた、居酒屋「金田」。

もし自由ヶ丘を訪れることがあるのであれば、こちらの居酒屋の暖簾をくぐってみてはいかがだろうか?

きっとそこには、「金田酒学校」と呼ばれ親しまれてきた、大人の社交場があるに違いないのだ。

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お店 金田 (かねだ)
住所 東京都目黒区自由が丘1-11-4
営業時間 月曜日〜金曜日 17:00~22:00 土曜日 17:00~21:30
定休日 日曜日・祝日

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