駅も観光名所の仲間入り?環境に配慮した斬新なデザインがきらりと光る、ロッテルダム中央駅に行ってみよう!

ドイツ、ベルギーやフランスから北海に流れてくるライン川、マース川とスヘルデ川の河口の三角州に位置する、オランダの湾岸都市ロッテルダム。

17世紀の植民地貿易が盛んであった頃から、ヨーロッパ大陸の海の玄関口として発展をし続け、今でもヨーロッパを代表する国際貿易港です。

ただ、順調に発展をつづけた訳ではなく、実際には悲劇にも見舞われました。20世紀に入り、貿易港であることに加え、石油化学工業を筆頭とした重工業地帯ともなったロッテルダム。第二次世界大戦中に、重要拠点であったがためにドイツ軍により爆撃を受け、市内の多くが焼け野原となってしまいました。

そして第二次世界大戦が終わり、壊滅的な状態だった町が再建されていきます。一部歴史的に重要な建築物を敢えて再建した地区もありますが、全体的には近現代的な高層建築物が多く立ち並ぶ都市となりました。

こうしてできてきた新しい建造物の中には、キュービックハウス、市営図書館の建物、エラスムス橋など、斬新で革新的な建築デザインデザインのものが沢山あります。今では、ロッテルダムを拠点にしている世界的に有名な建築家や建築家グループも多くいるようです。

このため、「ロッテルダムの建築物」を巡るツアーは、ロッテルダム観光の1つの目玉となっており、建築の専門家でなくとも大いに楽しむことができます。

2014年には、世界の建築賞を多々受賞している巨大屋内複合施設「マーケットホール」と共に、このロッテルダムの「建築物コレクション」に加わった場所があります。それが、今回ご紹介する「ロッテルダム中央駅」です。

ヨーロッパの列車の駅舎と聞くと、思い浮かべがちなのは、歴史の長いクラッシックな建造物かもしれません。

例えば、東京駅のモデルとなったとの説もあるアムステルダム中央駅の駅舎。19世紀に建てられた、ゴシック様式の煉瓦造りの建物となっています。

ただ最近では、オランダ国内の主要都市駅の駅舎の幾つかは、再開発工事がおこなわれています。

このロッテルダムの場合、オランダ国内の鉄道のみならず、パリやブリュッセル行きの電車も発着し、1日辺り、スキポール空港の利用者と同程度の約11万人が利用すると言われています。

乗り入れる電車数や乗客数が増えるにつれて、古い駅舎では十分に対応しきれないとのことで、建て替えが決定しました。そして約9年の月日を掛けて、2014年3月に新駅舎がオープンしました。

オープンセレモニーには、オランダのウィリアム・アレキサンダー国王も出席されたそうです。

このロッテルダム中央駅の新しい駅舎の特徴はまず、駅の正面出入口部分です。ここは巨大なフロントガラスになっており、電車を降りて、駅の改札を抜けると、駅からロッテルダムの市内につながる景色を一望することができます。ロッテルダム市から「ウェルカム!」の歓迎を受けているかのようです。

またこの駅のホールは、天井の一番高い所で30メートルとなっており、とても広々とした空間となっています。

さらに土地を効率的に活用するため、地下に750台収容の駐車場と、5200台の自転車が止められる駐輪場が作られました。駅出口近くには、ベルトコンベアー形式のエスカレーターがあり、自転車を楽に移動させることができます。

そして何よりの特徴は、駅舎の屋根(幅140メートル、長さ250メートル)の半分弱、サッカー場ほどのスペースに組み込まれた太陽光パネルです。ここで得られる太陽光エネルギーにより、CO2削減を行い、駅内で使われる全エネルギー消費量の約8-15%をカバーすることを計画しています。

また効率的なエネルギー活用につながるばかりでなく、プラットフォームや通路に沢山の太陽光を取り込める利点があります。電車がロッテルダム中央駅に乗り込み、プラットフォームに降り立つ時に、その温かみのある明るさを感じられるでしょう。

こうして考え抜かれた建築デザインばかりだけでなく、今世界で注目される自然エネルギーの実用性を兼ね備えたこのロッテルダム中央駅の駅舎は、これまでに7つほどの建築関連の賞を受賞しているとのこと。

駅は気軽に立ち寄れる場所ですので、オランダ旅行の機会がある際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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