【岐阜県恵那市】歴史のある岩村城下町を歩き、岩村かすていらと女城主を味わう

岐阜県の南東端部に位置する恵那市の一部である岩村町は、岩村城跡をはじめ、重要伝統的建造物群保存地区に選定された歴史の町並み(岩村本通り・城下町)や数多くの旧跡を有する、情緒あふれる史跡観光の町です。東西1.3kmの古い町並み周辺には、当時の面影を残す商家や旧家、なまこ壁、枡形や町の中を流れる疎水などが今も佇んでいます。

岩村本通りには、恵那市指定文化財に指定されている「江戸城下町の館 勝川家」「浅見家」「木村邸」があり、一般公開されています。また、名物のカステーラや五平餅、かんから餅のお店や地酒の蔵元などが点在しており、食べ歩きも楽しめる場所です。
この記事では、岩村本通りを訪れたらぜひ立ち寄りたい、かめや菓子舗と岩村醸造を紹介します。
岩村かすていら/かめや菓子舗

岩村本通りにあるかめや菓子舗は、カステラを中心とした和洋菓子店です。明治44年(1911)創業の老舗で、「かめや」という店名は、外国人が仲間を招くときに使う「Come here!(かむひあ)」がもとになったものだとか。
カステラは室町時代の終わり頃にポルトガルの宣教師によって長崎に伝わったといわれています。岩村のカステーラは、寛政年間に長崎に蘭学を学びに行った岩村藩の御殿医(ごてんい)が、オランダ人から教わった製法を持ち帰って伝えたことで、現在も郷土菓子として作られ続けています。

岩村カステーラは、伝来時から現在まで、製法・技術ともに一切変わっていません。卵、小麦粉、砂糖、蜂蜜といった原材料を石臼のすり鉢でよく練り、縦18cmくらいの銅型に一本一本入れては、上下を加熱(現在は炭火ではなくオーブン)するというシンプルかつ手間をかけた作り方で、起源の長崎カステラより素朴さを存分に残しているのが特長です。

かめやでは、岐阜県産と長野県産の良質な小麦、地元恵那市の平飼い有精卵、伝統製法で作られた和三盆とコクのある三温糖など、素材にもこだわったかすていらを製造・販売しています。

プレーンかすていら、極上かすていら、和紅茶かすていら、まっ茶かすていら、ゆずかすていら、バナナかすていらと、種類が豊富です。価格も手ごろで、賞味期限も約1か月ある(※朝かすていらを除く)ので、いろいろな味をおみやげに買って帰りたくなります。

岩村藩出身幕末の儒学者・佐藤一斎を顕彰した「一斎」といった郷土菓子や、フランスの伝統菓子カヌレをアレンジした「かめやのカヌレ」、「かすていらすく」なども人気です。

店舗奥にある「カステラcafeカメヤ」にはテーブル席と座敷があり、かすていらやカヌレ、手作り最中、アイスクリーム、ぜんざいといった和洋甘味と、コーヒーや和紅茶、抹茶、恵那市笠置産のゆずを使用したゆずジュースなどの飲み物をいただけます。

おすすめは、かすていら3種食べ比べ。しっとりした口当たりで、上品な甘さと、どこか懐かしい味わいを堪能できます。

焼きかすていらは、甘みを抑えた朝かすていらを焼き網で香ばしく焼いたものです。生クリーム、バター、胡麻あん、つぶあんから好きなトッピングを選べます。トーストのようなサクッとした歯ざわりで、温かい状態でいただけるのが新感覚です。小川珈琲のコーヒーとよく合いました。

岩村城下町の町歩きの休憩やおみやげ購入に、ぜひ立ち寄ってみてください。
名称:かめや菓子舗
所在地:岐阜県恵那市岩村町291番地
営業時間:9:00~18:00 カフェは10:00~17:00(L.o 16:30)
定休日 :月曜日(祝日の場合は翌日)
サイト:https://www.iwamura-kameya.com/
「女城主」をはじめとした日本酒/岩村醸造

同じく岩村本通りにある岩村醸造は、創業230年を数える日本酒の蔵元です。1787年(江戸時代の天明7年)創業で、現在の蔵元である渡會(わたらい)家が年貢として岩村城に納めていたお米を生かし、造り酒屋を始めたのが起源とのこと。

岩村醸造では「女城主」「幻の城」「ゑなのほまれ」といったブランドの日本酒を造っています。シグネチュアーブランド「女城主」は、岩村城築城800年を記念して誕生した銘柄です。ラベルには、かつて女性城主として城下を治めた、織田信長の叔母であり“絶世の美女”と語り継がれる「おつやの方」の肖像があしらわれています。

築300年ほどという家屋は、江戸時代に建てられた往時の姿をそのまま残しており、直売スペースの奥が、間口が狭く奥行きのある「ウナギの寝床」と呼ばれる形状になっています。
その足元を走っている2本のレールは、店先から中庭を抜けて酒蔵までの約100メートルをつないでいます。このレールは、かつて酒や米の運搬に使われていたというトロッコ列車の線路跡です。

岩村町は非常に水に恵まれている土地で、中庭では、酒蔵の仕込み水(約400年前に掘られた井戸から汲み上げた木曽川水系の天然水)も飲むことができます。
日本酒造りに最も適した軟水で、硬水と違いカルシウムやマグネシウムなど酵母の栄養となってしまう成分が少なくゆっくりと発酵するため、なめらかな口当たりのお酒になるのだとか。

岩村醸造直売スペースでは角打ちを楽しめます。(1種類、または3種飲み比べ)

3種飲み比べは毎月内容が変わります。訪れた2025年11月は、岩村醸造定番の人気アイテム「特別本醸造 ひや原酒」、日本酒度13という甘みの少ない、かつ味わいはしっかりめの「女城主 辛口純米酒」、兵庫県産の愛山という珍しい品種で造った香り穏やかな「女城主 純米大吟醸 愛山」の3種でした。
800余年の歴史を持つ三万石の城下町にある、創業230年を数える日本酒の蔵元で味わうお酒は格別なものです。気に入った銘柄を買い求めれば、帰宅後も旅の余韻を楽しめることでしょう。

ほとんどのお酒が店頭で試飲可能なので、ぜひ飲み比べてお気に入りのお酒を見つけてください。酒蔵見学やツアーといった体験もあります(要予約)。
名称: 岩村醸造
所在地:岐阜県恵那市岩村町342番地
サイト:https://www.torokko.co.jp/
Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア