2代目エアアジア・ジャパン始動へ! 中部セントレアを拠点空港に

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ネット通販最大手『楽天市場』を運営する楽天は、AirAsiaが設立した日本再参入に向けての準備会社『エアアジア・ジャパン』(2代目、愛知県常滑市)に合弁受け入れ相手として出資します。

初代エアアジア・ジャパン(JW=WAJ、千葉県成田市)は2011年8月にANA(NH、東京都港区)との合弁で設立され、2012年8月に運航を開始しましたが、AirAsiaが目指すLCCならではの攻撃的な経営スタイルに対し、ANAは既存路線の低コスト化という保守的な戦略を優先したために意思の食い違いが生じ、業績低迷に陥った末2013年10月で運航を終了してしまいました。会社はANAグループに引き取られ、現在のバニラエア(JW=VNL)となっています。

初代エアアジア・ジャパンが運航を終了した後も、AirAsiaグループは別の合弁相手を探して日本への再参入を目指すとしており、トニー・フェルナンデスCEOは度々来日して国内財界へのトップセールスを行いました。

4月には楽天の三木谷浩史会長・社長兼ファウンダーが率いる経済団体『一般社団法人新経済連盟』(東京都港区)主催のミーティングにフェルナンデスCEOが招待され、席上「2015年中にも2代目エアアジア・ジャパンで運航を始め日本市場に再参入する」と表明します。この時点で、既に準備会社『AAJR(Air Asia Japan Research)』がAirAsiaグループの100%出資で設立されていたという一部報道もあります。

その後、AAJRは社名をエアアジア・ジャパンに変更。ファンの間では、航空法の外資規制上限である議決権の3分の1を超える分を楽天が出資して社名を『楽天エアアジア』や『エアアジア楽天航空』に再度変更するのではないかという根拠のない憶測も飛び交いました。

しかし、日本経済新聞は6月26日付朝刊と電子版で「楽天の出資比率は10%台後半に抑え、あくまでも筆頭株主はAirAsiaグループ。7月1日にもフェルナンデス、三木谷両氏が都内で記者会見して正式発表する」と伝えます。

共同通信も同日、「出資比率は調整中だが、楽天会員(楽天のサービスにログインしているネットユーザー)の基盤を生かして新たな収益源に育てる狙い」と報道。

時事通信は「楽天の出資比率は3分の1未満。楽天以外の日本側企業持ち分を固めた上で発表する」とし、東京で発行されている経済ニュース専門雑誌『週刊東洋経済』は「楽天以外にも日本企業が2~3社程度出資する可能性があり、その中には別の上場企業も候補に挙がっている」と伝えました。

そして、NHKが「楽天自体は10億円余りを投じて10%台後半の持ち分を取得。他社の出資も調整中」と具体的な数字を挙げました。さらに朝日新聞名古屋本社(名古屋市)は電子版で「AirAsiaグループはAAJR以外に東京でも事業企画会社『エアーイノベーション』を既に設立済み」と報じています。

2代目エアアジア・ジャパンは中部セントレアをハブに日本国内線と近隣諸国への国際線の運航を計画。中部セントレアにはAirAsiaX(D7=XAX)が既に乗り入れており、今後はタイエアアジアXの乗り入れもあり得ることからAirAsiaグループのASEAN域内ネットワークと連動させることは容易。

外務省もシンガポール、ブルネイ、マレーシア、タイに続いて他のASEAN諸国から日本へのビザなし渡航を検討しているといい、既にAirAsiaグループが就航している国からの訪日観光客にアピールして日本人以外の乗客を確保できると見込んでいます。

Manuscript&Photo: Traveler’s Supportasia
Post: GoTrip