不思議な味と食感に病みつき!ポルトガル・シントラ銘菓「ケイジャーダ」

ポルトガル屈指の観光地として、多くの人々が訪れるリスボン近郊の街、シントラ。

イギリスの詩人バイロンが「この世のエデン」と最上級の賛辞を贈った美しい風景は、「シントラの文化的景観」として世界遺産に登録されています。

そんなシントラの中心部が、レプブリカ広場を中心としたシントラ・ヴィラ。深い緑に覆われた山中に宮殿や貴族の館が点在する静かなシントラにあって、レストランやショップが立ち並ぶシントラ・ヴィラは別世界のように賑やか。

入り組んだ路地や階段を散策しているだけで楽しい気分になれます。

シントラを訪れたら試してみたいのが、シントラ銘菓「ケイジャーダ」。ケイジャーダとは、いわゆるチーズタルトのこと。ケイジャーダ自体はポルトガル各地で食べることができますが、なかでもシントラのケイジャーダは格別といわれているのです。

13世紀にはすでに作られていたという記録が残るシントラのケイジャーダは、16世紀にシントラを訪れた天正遣欧少年使節も味わったのではないかといわれている伝統のお菓子です。

シントラで、ケイジャーダをはじめとするポルトガルの伝統菓子で有名なカフェが「ピリキータ・ドイス(Piriquita 2)」。

近くに本店もありますが、テラスを備えたこちらの2号店では、自慢のスイーツとともに、ゆったりとティータイムを楽しむことができます。細い坂道の途中にあり、やや見つけにくいので、看板を見落とさないように。

右側の小ぶりなほうがケイジャーダ。こんがりとした焼き色が食欲をそそる、ポルトガルらしい素朴なお菓子です。

外側の生地は餃子の皮のようにパリッとしていて、中はややモチモチした食感のしっかりとした生地。「タルト」と聞いてイメージする食感とはずいぶん違います。

また、「チーズタルト」といってもチーズ独特の匂いはほとんどありません。それは、塩漬けしたフレッシュチーズを水に漬け、塩抜きしてから使用するからなのだとか。

ほどよい甘みとほんのりとした塩気が混じり合う独特の味わいは、一度食べると病みつきになりそうです。しっかりとした生地なのに、ほろりととろけるような食感もこのケイジャーダならでは。サイズも小さめなので、ついついいくつも食べたくなってしまいそうです。

世界遺産シントラの街を訪れるなら、他にはない味と食感が楽しめる銘菓、ケイジャーダもどうぞ、忘れずに。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア

<お店の情報>
「ピリキータ・ドイス(Piriquita 2)」
住所:Rua das Padarias 18
電話:219 231 595
営業時間:9:00~21:00(土曜と7~9月は~22:00)※火曜定休