生姜づくし!和歌山の生姜専門店「Café moco」の生姜ランチで体も心もぽかぽかに
|和歌山電鐵貴志川線といえば、猫の駅長「ニタマ」と、最近就任した駅長見習いの「よんたま」が有名。そんな貴志川線の沿線に、全国的にも珍しい生姜専門店があります。
それが、「Café moco」。和歌山電鐵貴志川線・岡崎前駅から徒歩3分。岡崎前駅からお店の看板が見えるので、迷うこともありません。
温もりのあるドアを開けると、ヨーロッパを思わせるアンティーク調の空間が。
ママさんが自身の好きなものを集めてつくったインテリアなのだそう。住宅街だけあって、落ち着いた居心地の良い空間です。
Café mocoの看板メニューが、すべての料理に生姜を使った「創作生姜ランチ」。実は、和歌山県は質の良い生姜が育つ、生姜の産地なのです。
生姜の天ぷらに、生姜シロップ・生姜だしで味付けした小鉢、生姜を使ったしゅうまいや炊き込みご飯がセットになった、まさに生姜づくしの贅沢なランチです。
インパクト大の生姜の天ぷら。塩をつけていただくのですが、生姜の辛みはほとんどなく、あっさりしていてとても食べやすいです。
イチオシは、蒸したてのアツアツ、ジューシーな「旨辛ショウガしゅうまい」。生姜だしを使うことで豚肉の臭みが消えるばかりか、刻み生姜を入れることで生姜の食感が楽しめる絶妙の一皿です。
ランチはすべてドリンクつき。こちら、見た目はコーヒーのように黒っぽい色をしていますが、ジンジャーティーなんです。
ジンジャーティーといえば、のどに刺さるような刺激があるという印象がありましたが、Café mocoのジンジャーティーはとてもマイルド。「従来の生姜紅茶は刺激が強くて苦手」という人でもおいしく飲めそうです。
料理とドリンク、すべてにおいて生姜独特の辛みが少なく、驚くほどマイルド。生姜が好きな人も、そうでない人も、生姜の新たな魅力を発見できるランチです。
もともとこのお店は、ママさんの「どこか満たされない思いを抱えた人々が気軽に集い、交流できる場をつくりたい」という思いから、喫茶店としてオープンしました。
そして、今から6年ほど前に、喫茶店から生姜専門店に転向。生姜料理を特集したテレビ番組を観たのきっかけに、自身の冷え性もあって、「体に良い生姜を料理に活用できないか」と考えたのです。
それからインターネットや雑誌で生姜料理を研究。高知県に生姜の専門店があると知り、現地まで足を運びました。
はじめは、手間暇がかかるわりに、なかなか美味しい生姜料理ができず、納得いくものができるまで、試行錯誤を重ねました。生姜紅茶など、生姜を取り入れた食品が普及している今とは違って、当時は「生姜なんて」と、笑われたそうです。
生姜専門店に転向してからも、5年ほどは悔しい思いばかりしていたというママさん。それでも、「自分の信念を貫けば、いつかは認めてもらえる」と信じ、めげませんでした。
最近では和歌山県や和歌山市が生姜を積極的にアピールするようになったこともあって、「和歌山の生姜」に陽が当たりつつあります。ローカル紙などを中心に、Café mocoがメディアに取り上げられることも増えました。
今では「和歌山の生姜をもっと広めたい」と、料理のみならず、生姜製品づくりにも力を入れています。生姜ランチと並んで、Café mocoの名物となっているのが「しょうがちっぷす」。
生姜の皮むきをはじめ、仕上げの乾燥以外の工程はすべて手作業。「ちっぷす」の名にふさわしいパリッとした食感を実現するため、薄さを追求しました。さらに、生姜の風味を残しつつも辛さを抑えるために、湯こぼしを数回行っています。
そんな努力の甲斐あって、Café mocoの「しょうがちっぷす」は、和歌山県が推薦する特産品「プレミア和歌山」に認定され、和歌山県知事や、和歌山電鐵の社長も来店されました。
「売れるか売れないかよりも、人とのつながりが好き、お店が好き、商品が好き、という気持ちのほうが大切」。ママさんはこう語ります。
Café mocoでは、和歌山電鐵貴志川線の一日乗車券提示で、創作生姜ランチ(1300円)が1割引になるサービスも行っています。
猫の駅長「ニタマ」や見習いの「よんたま」に会いに行くなら、岡崎前駅で途中下車して、Café mocoに立ち寄ってみませんか。
ママさんが心を込めて手作りする生姜料理を食べて、体も心もポカポカに温まりましょう。
Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア
お店 Café moco (カフェ モコ)
住所 和歌山市相坂557-5
営業時間 9:00~17:00(ランチは11:00~14:00)
定休日 火・水曜日
http://www.cafe-moco.com
※事前に電話予約されるとスムーズに料理がご提供できます。