【世界の絶景】かたつむり形の中世の村、南仏・プロヴァンスの「ラマテュエル」に魅せられて
|燦燦(さんさん)と日差しが降り注ぐ楽園、南仏・プロヴァンス。
豊かな自然と歴史のロマンに彩られたこの地方には、まだまだ知られざる魅力ある街が眠っています。
その一つが、セレブが集まる高級リゾートとして名高いサン・トロペ近郊の村、ラマテュエル(ラマチュエル)。花の季節には、ブーゲンビリア、ジャスミン、スイカズラなど、色とりどりの花々が咲き誇る、花の村としても有名です。
サン・トロペからわずか10キロほどしか離れていないにもかかわらず、華やかなサン・トロペの街とはうってかわって、プロヴァンスの素朴な田舎の雰囲気が楽しめます。
サン・トロペまで出かけたらバスまたはレンタカーでラマテュエルにも足をのばしてみませんか。
ラマテュエルはブドウ畑が広がる丘の上に広がる小さな村。外敵の侵入を防ぐため、かたつむりの形に築かれた典型的な中世の要塞都市です。
サン・トロペから車で15分の距離でありながら、普段着のプロヴァンスの魅力に触れられるとあって、フランス映画界のスター、ジェラール・フィリップをはじめ、多くの芸術家たちにも愛されてきました。
足元から見上げたラマテュエルの村。丘の上にたたずむ中世そのままの街並みに、思わず歓声を上げてしまいます。
入口から村の中心へと続く「メインストリート」。南仏らしい素朴な石造りの建物や、可愛らしいパステルカラーの建物に心躍ります。
芸術家に愛されてきた村だけあって、通りにはアートギャラリーも。
南仏の風景は、いつだって絵になります。
さらに奥に進んで行くと、絵本の世界から飛び出してきたかのようなキュートなレストランが並んでいます。夏ならこんなテラス席でランチを楽しみたくなりますね。
レストランの向かいには、かつての村の共同の洗い場が。女性たちがにぎやかにおしゃべりを楽しみながら洗濯をする光景が目に浮かんでくるようです。
村の中心には、小さな教会と広場。この日はマルシェ(市場)の開催日で、多くの人々でにぎわっていました。
南仏の名産菓子・ヌガーや、オリーブ、色鮮やかな陶器、カゴバックなど、プロヴァンスらしさが感じられる商品が所せましと並んでいて、活気にあふれています。
マルシェが開かれている広場を離れ、狭い通りに入り込むと、そこは別世界のような静けさ。「この先には何があるんだろう」とワクワクさせる、入り組んだ路地の風景が広がっています。
何気ない風景だって、この通り。見事に絵になります。
中世の面影をそのままにとどめる、手入れされた家々からは、プロヴァンスの人々の心の豊かさが伝わってくるかのよう。陶器で作られた鳥の飾り、ライオンのドアノブなど、細部にいたるまで家主のこだわりが感じられます。
派手な観光スポットがあるわけではありませんが、美しいたたずまいの村全体が観光スポットといえるラマテュエル。
この村で過ごすひとときは、どこまでも穏やかで心地良い時間です。人々は、そんな素朴な日常の輝きに惹かれて、ラマテュエルを目指すのです。
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